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【大人の遠足】外国人観光客も魅せられた路地裏「生活感」の“妙” 根津神社と周辺

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【大人の遠足】
外国人観光客も魅せられた路地裏「生活感」の“妙” 根津神社と周辺

 江戸時代創建の建造物と、当時使われたみこしが現存する東京都文京区の根津神社。境内は、子供や犬と散歩を楽しむ地元の人でにぎわう。伝統と市井が同居する根津のまちにひかれて移住する人や外国人観光客も少なくない。

 東京メトロ千代田線根津駅を降り、不忍(しのばず)通りを駅から北に歩き左手に折れると神社が見える。途中、ヘルメットを被りカメラを首から下げた男性に出会った。区内の遺跡を調査している東京大学埋蔵文化財調査室助手の原祐一さん(45)だ。

 「根津の由来は神社が丘陵地の千駄木にあった時代。周囲はまだ入り江で、付け根にある神社の眼下には船着場。付け根の“根”と港を意味する“津”を合わせて“根津”となったようです」

 イチョウの高木に囲まれた神社境内は本殿や唐門など7つの建造物が国の重要文化財に指定されている。内海一紀(うつみ・かずのり)宮司(73)は「徳川綱吉公の命により、家康公が鎮守とした日枝神社と同規模に造られた。頑丈で戦時中、焼夷(しょうい)弾が屋根の上で止まり、焼失を免れました」と話す。

 正徳4(1714)年の「天下祭(てんかまつり)」以来使用されてきた大みこしが3基現存し、みこしを乗せる1・6メートル角の台輪は都内最大。社寺の建造物を、そのまま小さくした形が特徴的だ。

 社殿の前には、白蛇が住み、ご神木になったと伝わるカヤの木もある。「境内では今もアオダイショウなど見かけます」と内海宮司。

 春には西側の斜面に約3千株のツツジが開花し「文京つつじまつり」が開催される。実行委の小森谷雅弘さん(71)は「山の品種でもあるシロヤシオ(ゴヨウツツジ)もある。愛子さまの『お印』で、工夫しながら3株育てています」と語る。