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「真間の入江」の実像に迫る 23日、市川市史無料講演会 千葉

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「真間の入江」の実像に迫る 23日、市川市史無料講演会 千葉

 古代の美女、手児奈(てこな)伝説の舞台となった「真間(まま)の入江」の実像に迫る市川市史講演会が23日、メディアパーク市川(同市鬼高)で開かれる。万葉集や考古学の専門家が研究成果に基づいて持論を展開、討議する。

 手児奈は謎に包まれた美女だ。身分や生年などに関する公式記録は残っていない。7世紀から8世紀初頭の人物と推定されている。万葉集の記述などによると、葛飾の真間(現・市川市真間)に住んでいた。青い襟(えり)がついた麻の着物を着て、しばしば井戸の水をくみに来た。顔立ちは満月のように欠けることなく、花のようにほほ笑み、男たちを魅了した。だが、男たちが自分をめぐって争うことをはかなみ、真間の入江に身を投げたと伝えられる。

 悲劇の美女について江戸時代から研究が盛んになり、現代に至るまでさまざまな作品が描かれている。

 真間地区には現在、住宅地が広がるが、古代には海が迫っていたという。当時の海岸近くにあったと推定される手児奈ゆかりの伝説の井戸は、今も亀井院境内に残っている。

 平成14年、真間地区で道路工事に伴って地下のボーリング調査が行われた。出土した微化石を分析、古代の地形や地質を推測する試みが進んでいる。講演会では市立市川考古博物館の領塚正浩学芸員や明治大学の居駒永幸教授らがそれぞれの専門分野から、手児奈伝説や古代の「真間の入江」の実態について切り込んでいく。

 領塚学芸員は「真間の入江については諸説ある。古代の文献と考古学の両方の分野から、科学のメスを入れ、謎を解明したい」と語っている。

 午後1時から。無料。定員200人(当日先着順)。