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独創的な赤バラに栄誉 加東の浅見さん「農林水産技術会議会長賞」

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独創的な赤バラに栄誉 加東の浅見さん「農林水産技術会議会長賞」

バラの育種で農林水産技術会議会長賞を受賞した浅見均さん=加東市

 加東市掎鹿谷(はしかだに)のバラ育種家、浅見均さん(65)が平成26年度の「民間部門農林水産研究開発功績者表彰」で、全国で5件しか選ばれない「農林水産技術会議会長賞」を受賞した。平成4年に品種登録した「ローテ・ローゼ」(登録名、アサミ・レッド)が、競争の激しいバラ市場で十数年にわたって赤バラとして国内栽培面積トップの座を占めてきたことが評価された。浅見さんは「賞をもらえるバラを育種できたことに満足しています」と喜ぶ。

 伊丹市出身の浅見さんは、25歳のときに地元のバラ園に就職し、交配実験などに携わりながら育種方法を学んだ。31歳でバラ園を辞め、バラ栽培の本場、ドイツに1年間留学。知り合いの農園の一角を借りて品種の交配を手がけ、日本と外国の気候の違いによる生育状況の差などを研究した。

 36歳のときに加東市内で売りに出された農地を購入して独立。現在は約2800平方メートルの土地に5棟のハウスを設け、バラの育種に取り組んでいる。

 これまで品種登録したバラは46種(登録出願中も含む)。今回、受賞の対象になった「ローテ・ローゼ」は「従来の赤バラのイメージを変えたい」と、3種類の切り花種と1種類のガーデン種を交配させて育成。花弁の輝きと光沢のあるビロードの赤色が人気となり、赤バラでは6年に国内栽培面積1位の19・3%になり、最高時には約25%を占めた。

 浅見さんは現在、咲き始めは薄茶色で下の花弁が薄い藤色になる「ブルー・ショコラ」を品種登録出願している。また、赤バラ市場で「ローテ・ローゼ」の人気を上回る新品種の交配も手がけるが、「長年、栽培用のはさみを扱ってきた職業病で手の痛みが激しくなっており、育成期間がかかる新品種の交配に携わるのはこれが最後になると思う。これからはバラ愛好家に栽培指導をしていければ」と話す。