産経ニュース

鎌倉・鶴岡八幡宮参道「段葛」、来月から初の全面改修

地方 地方

記事詳細

更新


鎌倉・鶴岡八幡宮参道「段葛」、来月から初の全面改修

鶴岡八幡宮の参道「段葛」。海側に向かい約500メートルに渡って伸びている=3日、神奈川県鎌倉市雪ノ下

 年間1千万人超の参拝客を数える鶴岡八幡宮(鎌倉市)の参道で、国指定史跡にも指定されている「段葛(だんかずら)」の全面改修が10月から始まることが3日、分かった。段葛は鎌倉幕府を開いた源頼朝が妻の政子の安産を願い1182年に築いたもので、全面改修は「記録にない」(市文化財課)という。工事期間は1年半で、その間通行止めになることから、観光客の混雑に拍車がかかる可能性もありそうだ。

                   ◇

 ◆1182年に頼朝が築く

 段葛は、1182年に政子の懐妊と安産への願いを込めて鶴岡八幡宮から由比ガ浜にかけて、頼朝が築いた。幅4~5メートル、長さ約500メートルで、大正5、6年に桜が植えられ、昭和30年代には玉石が積まれた。

 市によると、近年、玉石の崩落が相次いだことや約250本に及ぶ桜並木の樹勢が衰えたこともあり、平成22年に鶴岡八幡宮から整備を求める訴えがあったという。

 国・県・市による助言や専門家が参加した整備委員会の議論を経て、9月下旬に開催される国の文化審議会で整備計画が正式に決まる。

 工事主体となる鶴岡八幡宮と国・県・市による総事業費は約5億8千万円。

 ◆工事期間は1年半

 工事期間は1年半程度とみられ、玉石を新たに築き、桜を植樹することで全体をかさ上げする。期間中は段葛の両側を高さ約3メートルのパネルで遮断して通行止めとする。段葛はメーンストリートである若宮大路の中央部に築かれた高さ約1・2メートルの土塁上に敷設されており、現在は同大路に下りるための出入り口が36カ所設置されているが、歩行者の安全確保のため整備後は大幅に減少する見込みだ。

 段葛周辺は観光客が詰めかけ、歩道からあふれることがあるなど、慢性的な混雑ポイント。8月末に地元住民への説明会が開かれたが、工事でさらに混雑することへの懸念や景観上の配慮を求める声が上がっていた。

 鶴岡八幡宮は、整備工事について「喫緊の課題」と強調する一方で、「近隣住民の意見も斟酌して調整を要する事項もある」とコメントしている。