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宮城知事「真摯に反省」 医学部新設の県構想落選

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宮城知事「真摯に反省」 医学部新設の県構想落選

 東日本大震災の復興支援策として国が東北に1校に限り認めた大学医学部の新設で、文部科学省の構想審査会で県の構想が落選となったことについて、村井嘉浩知事は29日、県庁で会見し、「正面から受け止め、真摯(しんし)に反省する」と述べ、選定された東北薬科大には「大きな使命を持っており、単に81番目の医学部にならないようにしてほしい」とエールを送った。

 また、「医学部新設は国策」として、「財源が足りない分は国の財政措置があってもいい」との考えを示した。

 県は構想提出期限の直前になって医学部新設に参入を決めた。審査会から「準備不足」が指摘されたことについて、村井知事は「準備不足といわれれば、それ以上、申し上げることはない」と述べた。その上で、「数日間でつくった構想なので(東北薬科大とは)雲泥の差がある」として、「構想の中身だけをみて判断し、将来性は判断しないというのであれば、手を挙げることはなかった。文科省には不信感を持っている」と語った。

 県立医学部での参入については「県立がより目的にかなうと判断した。結果は県立ではないが、県内にもう1カ所新設される目的は達成できた」と強調した。

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 ■「貢献する医師育てたい」 東北薬科大学長一問一答

 医学部の新設先に選定された東北薬科大の高柳元明学長は28日夜、仙台市青葉区の同大で会見し、「地域医療に貢献する意欲を持った医師を育てていきたい」と抱負を語った。

 高柳学長との一問一答は次の通り。

 --選定される自信はあったか

 「なかった。宮城県が手を挙げたので、90%ぐらい宮城県に決まると思っていた。私学は限られた財源しかない。県は『ないない』とは言ってもいくらでも出そうなので、比較にならないと思った」

 --東北薬科大はどこが評価されたと思うか

 「教員や地域医療のネットワーク、財政などトータルにみて、最も良いとなったのではないか」

 -今後の課題は

 「(卒業生の)地域定着策のための修学資金(奨学金)だ。6年間の学費3400万円のうち3千万円を免除にする考えで、トータル150億円ぐらいの基金が必要となる」

 -教員や病床確保のめどはついているのか

 「教員は打診先からある程度の内諾は得られている。病床はあと200床ぐらい必要だが、既存の病院の取得(買収)で対応できると思う」