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リニア環境評価書、工事残土活用7割めど 山梨県知事「おおむね対応」

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リニア環境評価書、工事残土活用7割めど 山梨県知事「おおむね対応」

 JR東海が明らかにしたリニア中央新幹線の建設に向けた最終的な環境影響評価書(アセスメント)では、建設に伴い県内で発生する残土の活用先を「70%以上にめどがついた」とし、活用先を示している。またオオタカ、クマタカ、エビラシダなどの動植物の生息、生育状況調査や南アルプスで実施したボーリングによる地質調査の結果なども記載した。

 トンネル工事に伴い県内で発生する残土は富士川町、早川町などで計約600万立方メートルが予想される。活用先に富士川町高下地区造成工事(240万立方メートル)、早川・芦安連絡道路(160万立方メートル)のほか、リニア駅周辺基盤整備を掲げ、450万立方メートルの活用・処理を見込んでいる。残りについてJR東海は「県を窓口に活用情報を得ながら決定していく」とした。

 動植物調査では早川町のクマタカペアの生息状況を確認する中で、イヌワシの飛行を確認。現地調査によって、イワユキノシタ、エビラシダなどの重要植物を確認したとしている。

 また計画路線周辺の地質データを得るため南アルプス(早川町)で平成20~23年に実施したボーリング調査結果では、掘削延長約900メートル付近で幅約2メートルの断層が確認でき、この断層が糸魚川静岡構造線と考えられるとしている。評価書では県の要請に基づく騒音予測調査の追加地点や、南アルプスでの資機材運搬車両の通行による影響評価なども記載している。

 横内正明知事は「補正後の評価書については、おおむね県の要請への対応が図られていると考える。事業認可後も十分環境に配慮したものとなるよう求め、環境保全措置の確保に取り組む」とのコメントを発表した。

 JR東海は評価書を県内の計画ルート沿線市町役場など計29カ所で公開する。さらに国土交通省から工事認可が得られると、沿線自治体へ事業説明会を開く予定で、県内では約50カ所を計画しているという。