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「忍者和牛」を富裕層に 伊賀牛、米国初出荷で出発式

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「忍者和牛」を富裕層に 伊賀牛、米国初出荷で出発式

 高級ブランドの伊賀牛を海外に売り込もうと24日、米国輸出に向けた伊賀牛の初出荷の出発式が伊賀市千歳の全農みえ伊賀家畜市場であった。国の成長戦略で欧米へ平成32年までに牛肉の輸出額を5倍の250億円に拡大することを目指し、県内では中国・マカオに輸出している松阪牛も秋以降に米国へ出荷する。

 出荷したのは若手生産者で伊賀市山畑の中林牧場の中林真一郎牧場長(41)が育てたメスの「ひろひで号」(2歳4カ月、785キロ)と名張市東町の奥田ゴールドファームの奥田能己牧場長(37)の「ひらのうみ号」(2歳5カ月、730キロ)。血統がよく、病気もせずに元気に育ち、霜降り具合も最高レベルとみて選んだ。

 2頭は群馬県の食肉卸売市場で解体、約400キロの精肉として成田空港から米国に空輸。ワシントン州シアトルの日本国在シアトル総領事館で8月25日に開く県北米経済産業交流ミッションのレセプションで約100人の高級レストランオーナーやバイヤー、食肉流通関係者に、網焼きやすき焼きとして提供。伊賀肉の良さを売り込み今後の商談の成功を狙う。

 出発式で中林牧場長は「TPP交渉などでアメリカからの輸入増などが懸念されているが、逆にアメリカに伊賀牛を高級ブランドの忍者和牛として売り込み攻勢に出たい」と意欲をみせた。伊賀産肉牛生産振興協議会長の岡本栄市長は「われわれが自信を持って生産している伊賀牛をアメリカ市場に定着させたい」と話した。

 県によると、国内への牛肉輸入額は約2300億円で輸出額は約50億円。県は国の補助を受け3月に県農林水産物・食品輸出促進協議会を立ち上げ、シアトルでの商談会を開催することになった。米国市場では通常の10倍ほどの値の超高級肉として富裕層に売り込むことを目指している。

 国内では群馬県の上州和牛や佐賀県の佐賀牛などが米国に輸出され、米国産の硬い肉牛より柔らかいと人気が出ている。