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観光案内はおごじょに任せて! 「薩摩こんしぇるじゅ。」始動

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観光案内はおごじょに任せて! 「薩摩こんしぇるじゅ。」始動

 「薩摩おごじょ」と称される鹿児島の地元女性がガイドとして、維新の足跡や鹿児島市内の観光情報を紹介する「薩摩こんしぇるじゅ。」事業が始まった。鹿児島は平成30年に迎える「明治維新150年」を観光振興の起爆剤にしようとしており、薩摩おごじょのガイドという差別化によって、さらなる誘客を目指す。(谷田智恒)

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 「薩摩こんしぇるじゅ。」が活動を始めた6月21日、鹿児島市内は朝から雨模様だった。

 「鹿児島ではお祝いの日に雨が降ると、『島津雨』といって、吉兆の印といわれています。縁起の良いスタートです」

 ガイドの女性は、こう笑顔を見せた。はかまや羽織をアレンジしたキュロットスカートに、手甲のようなアームカバー、地下足袋の出で立ち。明治時代の旅人をイメージしたユニホームのガイドは早速、男性観光客と一緒に、維新の足跡コースを歩いた。

 女性観光ガイド「薩摩こんしぇるじゅ。」は、鹿児島市内のイベント会社、ミエルカ(宮之原明子社長)が、鹿児島県のガイド人材育成事業を受託し、実現した。

 ガイドは公募に応じた県内に住む19歳~42歳の女性15人が担う。会社員や主婦、学生と肩書きもさまざまだが、今年1月から6カ月間、接遇マナーに加え、鹿児島の歴史について学んだ。

 観光ガイドといえば、高齢者のボランティアが多く、利用者も年配客が目立つ。鹿児島県観光課長の倉野満氏は「観光地間の競争がある中で、同じことをしていても差別化は図れない。有料ではあるが、若い女性がガイド役となり、ニーズに応じた案内をすれば、若年層の観光客や外国人観光客を取り込める」と期待を寄せた。

 現在、案内コースは鹿児島市の天文館周辺を歩く2種類を用意。昼間に西郷隆盛や小松帯刀の銅像、天文館の碑などを巡る「維新への道コース」▽夜に有名な飲食店などを紹介して回る「歴史とグルメ満喫コース」があり、所要時間はいずれも2時間20分。

 ミエルカは今後も観光ガイドの人数を増やし、指宿や霧島、桜島など県内各地の観光地を巡るコースも増設していく方針という。

 ガイドの一人、四位笙子氏(27)は今年3月末まで地元民放ラジオのリポーターを務め、県内一円を取材で回った。自然や食など鹿児島の魅力を発信する「薩摩こんしぇるじゅ。」に関心を持ち、応募したという。

 四位氏は「歴史を勉強する中、改めて郷土への誇りを抱くことができました。150年前、薩摩藩が明治維新を牽引したように、観光ガイドの新しい形を発信していきたい」と語った。

 利用は1人から最大10人のグループまで可能となっており、事前にホームページなどから予約が必要。案内料は、8月以降は1人につき2500円(7月末までは1人1千円)。申し込みや問い合わせはミエルカ(電)099・227・1020。