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【春の叙勲】栃木から51人受章  足尾銅山の世界遺産登録目指し尽力の旭日双光章、元足尾町長の神山勝次さんに聞く

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【春の叙勲】
栃木から51人受章  足尾銅山の世界遺産登録目指し尽力の旭日双光章、元足尾町長の神山勝次さんに聞く

 「春の叙勲」受章者が発表され、栃木県内から51人が受章する。発令は29日付。千保一夫元大田原市長(71)が旭日中綬章、平川晋吾宇都宮大名誉教授(78)が瑞宝中綬章を受章。ほかに、旭日小綬章4人▽旭日双光章7人▽旭日単光章2人▽瑞宝小綬章5人▽瑞宝双光章11人▽瑞宝単光章20人。このうち、旭日双光章を受章する元足尾町長、神山勝次さん(70)に話を聞いた。

 ●足尾銅山の世界遺産登録に向け尽力 神山さん

 「びっくりしたというのが正直なところ」と笑顔を見せながら、「受章はみなさんのおかげ。感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語る。

 旧足尾高校を卒業し、地元の削岩会社に勤めながら、昭和58年から旧足尾町議を5期。平成14年に町長選に出馬、合併して日光市になる前の最後の町長を務めた。

 「もともとは東京生まれで、土木技師をしていた父が戦時中、朝鮮で病死。私は1歳ぐらいで母の実家がある足尾に来ました」

 自然が美しく、人情味あふれる町のたたずまいをこよなく愛し、「少しでも若者が残り、お年寄りが住み続けられる町にしたい」と町議になった。足尾も全国の地方の例に漏れず、人口減少による過疎化と高齢化に悩まされ、「何とかして町を発展させ、新しい町づくりをしていく」覚悟だったという。

 町議時代は、当時の斉藤重二(しげじ)町長とともに足尾銅山の遺構を生かした観光振興や企業誘致、町営住宅の建設などに努めた。そして、自身が町長を務めた時は平成の大合併のまっただ中。新しい町づくりを模索しても町財政の窮迫と先細りはいかんともしがたく、日光地域5市町村の合併機運の盛り上がりもあって、合併による住民サービスの維持、向上、地域の生き残りに賭けることになった。

 町は日光市となり、公職も離れたが、「足尾銅山の世界遺産登録を推進する会」理事長として、世界遺産暫定リスト入りを目指し、地域振興に努める姿勢に変わりはない。(高橋健治)