山の天気サイトに英・韓国語版 外国人登山者増、正しい情報を 長野 - 産経ニュース

山の天気サイトに英・韓国語版 外国人登山者増、正しい情報を 長野

山頂の天気や気温、風速・風向きなどを英語、韓国語で提供する「山の天気予報」のサイト(ヤマテン提供)
 登山者向けの山岳気象予報会社「ヤマテン」(長野県茅野市)は、平成20年から運営するインターネットの予報サイト「山の天気予報」について、英語版と韓国語版を開設した。県内では外国人登山者が、山岳の気象状況をきちんと把握せずに入山し、遭難に陥るケースの増加が懸念されている。このため、気象情報を事前に提供することで無謀な登山を防ぎ、遭難の発生を減らす狙いがある。(太田浩信)
 提供する情報は、山頂の天気や気温、風速・風向きといい、2日先まで6時間ごとに更新される。旧盆期間や年末年始、大型連休などの直前に発表している週間予報や雨雲レーダー、ライブカメラの映像も閲覧できるようにした。
 同サイトでは現在、全国18山域にある59の山岳に関し、山頂の気象予報を提供しており、県内だと北アルプスや中央アルプス、南アルプス、八ケ岳といった計約30の山頂予報が配信されている。気象の悪化に伴って発生する低体温症や河川の増水、落雷など生命に関わる情報も「警戒事項」として掲載している。
 外国人の中には、日本の山岳状況を事前に把握せずに入山する登山者もいるのが実情。特に、最近では、欧米や韓国からの登山客が増加傾向にあるため、入山前の十分な情報提供と注意喚起は、大きな課題となっていた。実際、韓国人ツアー登山客20人が25年7月、中央アルプスで遭難し、4人死亡する事故が起きている。
 そこで同社は、日本語だけではなく、英語版と韓国語版でも気象情報を提供する必要があると考え、7月から配信している。もっとも、登山時に必須な情報を絞り込んでいるため、日本語版のように、気象予報士による解説などは配信していない。パソコンとスマートフォンで行っており、利用料は月額300円(税別)。
 同社は、2020(32)年東京五輪を機に、外国人旅行者(インバウンド)が増えるのに伴い、登山者も増加すると予測しており、「外国と日本では山岳の特徴が異なる。気象状況やリスクを正しく伝えたい」と話している。