20石の大桶、きょうお披露目 川島・笛木醤油で「229年創業祭」 - 産経ニュース

20石の大桶、きょうお披露目 川島・笛木醤油で「229年創業祭」

 江戸時代の寛政元(1789)年創業の老舗醤油(しょうゆ)蔵「笛木醤油」(川島町)で、県内産杉材による大桶が完成間近だ。醤油を仕込む容量は約3600リットルで、昔ながらの表現でいえば「20石(こく)桶」。新桶づくりは現在使用する桶の老朽化に備えるとともに、全国的に減っている大型桶の職人の仕事を作り、技術継承が目的だ。完成した大桶は8日、同社で行われる「229年創業祭」で披露される。
 大桶は高さ195センチ、直径185センチ。使用する杉はときがわ町産で、丸太材から吟味して選んだ。桶の側板(がわいた)は厚さ4・2センチで、40枚を竹くぎでつないでいる。県内産の真竹のたがで締める昔ながらの製法で作っている。
 笛木醤油の新桶づくりは3年目で、これまでは2石の木桶2本を作ってきた。大型の木桶を作る桶職人は全国的にほとんどいない。職人の棟梁(とうりょう)は徳島県の原田啓司さんで、新座市出身の女性の弟子と長崎県、大阪府の職人とともに参加。8月30日から新桶づくりを始め、完成を間近に控えた7日は組んだ側板に底板を固定させる作業に取り組んでいた。
 8日の創業祭で笛木醤油の第12代目「笛木吉五郎」を襲名する笛木正司社長(38)。「100~150年使っている50石桶が38本あるが、修理しながら使っている。20石桶は醤油づくりでも費用や材料調達の面でもいい。新桶を作ることで入れ替えに備え、職人さんと接することで社員も桶の理解が深まる」と新桶づくりの意義を強調する。
 完成した20石桶は平成31年2月に川越産大豆、小麦で仕込み、火を入れない濃い口の生醤油を製造。1年以上寝かせて32年4月以降に販売する。2020年東京五輪・パラリンピックを契機に大勢訪れる世界の人たちに、本物の木桶仕込みの醤油を届けるつもりだ。
 創業祭は午前10時~午後3時。工場見学ができるほか、マイ醤油づくりなど体験イベントも行われる。