北海道地震 傾斜地避ける「行動制御を」 山梨大・鈴木猛康教授に聞く - 産経ニュース

北海道地震 傾斜地避ける「行動制御を」 山梨大・鈴木猛康教授に聞く

 ■市之瀬断層のリスク指摘
 北海道で6日発生した最大震度7の地震。民家を丸ごと覆う土砂崩れは、山に囲まれた本県でも想定される被害だ。山梨大地域防災・マネジメント研究センター長の鈴木猛康教授(土木環境工学)に本県での大地震や土砂崩落への備えを聞いた。(松田宗弘)
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 北海道の地震は、活断層型地震で断層が動いたとされる。県内でも「糸魚川-静岡構造線断層帯」「曽根丘陵断層帯」について、政府の地震調査研究推進本部が、30年以内にマグニチュード7以上の地震発生の可能性を示している。
 このうち、糸魚川-静岡構造線断層帯の釜無川断層帯に属し、南アルプス市を通る「市之瀬断層」について、鈴木教授は「直近の発生年から逆算すると、30年以内の発生率が20%といわれる。いつ起きてもおかしくない」と強調する。
 北海道の地震では、大規模な土砂崩落が発生した。鈴木教授は「傾斜地など危険地域からは退去し、住まない、近づかないなど、行動の制御が必要だ」と指摘した。
 さらに、「斜面の土砂崩落を防ぐ『コンクリート擁壁』や、斜面をコンクリ枠で固定する『法枠』を整備拡充すべき」とした。
 鈴木教授は、特に甲府市のリスクを強調。同市は西部に釜無川断層帯、南部には曽根丘陵断層帯が通っている。「終戦後に建った住宅や塀は古く危険。狭い路地も多く、住宅建て替えや道路拡幅も必要だ」と都市計画も含めて警告した。
 市町村の対応については「地域住民との連携が重要」と強調。被災時は、職員全員が災害対策を担う特別態勢に入る。通常と異なる業務をどうこなすのか-など課題も多いという。
 市町村が立てている地域防災計画についても、「(実現可能性について)防災訓練を通じ、検証する必要がある」と指摘した。