「土と火の里公園」再び直営 藤岡市、入園者低調で立て直し

 

 藤岡市が、さまざまな工芸体験ができる観光施設「土と火の里公園」(同市上日野)の立て直しに乗り出した。近年は入園者が低調に推移し、指定管理者だった「土と火の里工芸会」は会員の高齢化のため解散。平成30年度から、25年前のオープン当初と同じく市が直営することになった。商工観光課は「31年度まで立て直しを図り、3年後には再び民間を指定管理者としていきたい」としている。(椎名高志)

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 公園は過疎問題を抱えた日野、高山地域の活性化を図ろうと、5年7月、鮎川沿いの谷間にオープン。7億2千万円を投じて約1万8千平方メートルの敷地内に陶芸、染色、ガラス工芸、竹工房、瓦工房、花工房からなる工芸体験ゾーンや自然体験ゾーンなどを整備した。市が直営し、工芸体験ゾーンでは工芸作家が活動を展開。入園者が専門家の指導を受けられるのが売りで、「森と清流の中の工芸体験村」をうたった。

 工芸会は地域の有志が集まって21年度に結成。同時に指定管理者として指定され、公園を運営してきた。関係者は「公園が閉鎖すれば地域から公共施設がなくなると立ち上がった。ボランティア精神で作家が活動しやすいよう支援してきた」と振り返るが、会員の高齢化により活動を断念。今年5月27日付で解散した。

 公園を取り巻く環境は厳しさを増している。入園者数は12年度の4万9597人をピークに減少傾向が続き、29年度は2万5048人に。工芸体験ゾーンで活動している作家は染色とガラス工芸だけになってしまった。

 直営に戻ったことに伴い、市は職員2人を配置したほか、約1500万円を計上して老朽化した建物や設備の計画的改修も実施。8月からは、再び陶芸作家も確保した。

 10月1~31日には特別体験イベント「HALLOWEEN PARTY!!」を開催。ハロウィーン用のランタン、キーホルダー、ガラスのパンプキンを作る体験や子供へのお菓子のプレゼントなどで入園者数の回復につなげたい考えだ。

 「民間の指定管理者を実現するためにも、運営企画や営業方法も見直していきたい」と商工観光課。

 4月に初当選した新井雅博市長は「国では子供たちに山村体験をさせるという動きがあると聞いている。体験の地として認定を国に求めていくことも考えている。とにかく(公園は)しっかり活用していく」としている。