都道府県議会の政活費情報公開度ランキング 埼玉46位、進まない改革 - 産経ニュース

都道府県議会の政活費情報公開度ランキング 埼玉46位、進まない改革

 平成30年度の47都道府県議会の政務活動費(政活費)の情報公開度ランキングで、埼玉県議会が46位だったことが全国市民オンブズマン連絡会議の調査でわかった。29年度の最下位からは脱したが、全国レベルで埼玉県議会は情報公開に消極的と言わざるを得ない。昨年7月に発覚した自民党の沢田力元県議の政活費の不正流用事件から1年以上経過するが、調査結果からも議会改革は遅々として進んでいない実態が浮き彫りとなった。(黄金崎元)
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 政活費の情報公開度ランキングは連絡会議が夏頃に年1回発表している。30年度は47都道府県、20政令市、54中核市の計121議会の議会事務局に質問表を送付した。開示される情報や住民がどれだけ政活費の情報にアクセスしやすいかを基準に100点満点で採点した。
 採点の内訳は(1)領収書の公開が30点(ネット公開15点、領収書原本提出7点、領収書の支払先の個人名公開5点、領収書閲覧で公開請求不要3点)(2)会計帳簿が20点(ネット公開10点、提出の義務付け10点)(3)活動・視察報告書が各20点(ネット公開10点、報告書の作成義務付けや公表10点)(4)マニュアルの作成、ネット公開10点(マニュアル作成5点、ネット公開5点)。
 30年度の県の合計は100点満点中11点だった。内訳は領収書原本提出2点、領収書の支払先の個人名公開2点、視察報告書の作成義務付け2点、マニュアル作成5点。全国平均は43・6点で、30点以上も下回った。
 狭山市民オンブズマンの田中寿夫代表幹事は調査結果について「恥ずかしい結果だ。県議会の情報公開度を高めるには最大会派の自民党県議団の動き次第だ」と指摘する。
 昨年7月に沢田元県議が領収書を偽造し、約1200万円の政活費を不正に流用した事件が発覚した。これを受け、昨年9月の定例県議会で無所属県民会議の議員からネット公開の請願が出されたが、自民党県議団は係争中の案件があり、司法の判断を踏まえ、議論をすべきとの考えで継続審査が4度も続いている。
 県議会会派の立憲・国民民主・無所属や公明、共産なども請願に賛成の立場だが、多数を占める自民党県議団が消極的な姿勢のため、政活費の情報公開が進んでいないのが現状だ。田中代表幹事は「領収書をネット公開するだけで15点増える。ほんの少しの努力で議会改革が進むのに、県議団は何もしようとしない」と嘆く。
 県議会は3期12年までとする多選自粛条例を破った上田清司知事と県議団が真っ向から対立し、そればかりが目立っており、肝心の議会改革は進んでいない。野党系の県議からは「来春の統一地方選では、県議会の情報公開のあり方も一つの争点になるのではないか」との声が出ている。