市川出身の写真家・星野さん、ミュージカルに 自然への愛、160人が熱演 - 産経ニュース

市川出身の写真家・星野さん、ミュージカルに 自然への愛、160人が熱演

 子供からお年寄りまで3世代にわたる市民の交流と地域のつながりを求める第9回いちかわ市民ミュージカル「michio!~星野道夫物語~」が16、17の両日、市川市文化会館(同市大和田)で上演される。アラスカの大自然を撮影した市川出身の写真家、星野道夫さん(昭和27年~平成8年)の壮烈な愛と人生を舞台化。総勢約160人が熱演する。
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 物語は星野さんの人生を軸に展開していく。大学時代、アラスカの先住民の村に滞在し、雄大な自然や野生動物に魅せられる。青春期、苦悩するが、「好きな道を行こう」と決断。アラスカへ旅立っていく。
 昨年夏、市川在住の演出家、吉原広さん(69)が「市川ゆかりの星野さんを主人公にしたミュージカルをやってみたかった。彼が撮影したカリブーの群れの大移動の写真を見て、この場面を人間がやったら」と構想を練り、脚本を書き上げた。
 ◆園児も出演
 今春、出演者を募集したところ、幼稚園児から70代まで約160人が集まった。5月から稽古を続けている。
 本番を前にした暑い夏の週末、出演者とスタッフが全日警ホール(同市八幡)に集合、稽古を行った。アラスカでのオーロラキャンプの場面から始まり、大きく展開していく。出演者たちが歌い、踊り、躍動する。
 星野さん役は、複数の出演者が少年期から大人になるまでを年代ごとに演じていく。苦悩する青春時代を涙を流しながら演じる大学生、椎名真与(まよ)さん(21)は「星野さんは心優しく、誠実な方でした。星野さんのように海外へ一人旅したら、世界観が変わると思う。日本とアラスカは、ちゃんとつながって同じ時を刻んでいる。私もいつか行ってみたい」と語った。
 ◆感動的な舞台に
 一方、吉原さんは「星野さんがどうやって生きたか、どんな仕事をしたかを表現して若者らにぶつけたい。好きなことを極めていけば世界はどんどん広くなる。出演者たちは稽古を重ね、表情が輝いている。感動的な舞台を見てほしい」と来場を呼びかけている。
 市民ミュージカルは平成14年から隔年で公演を続けている。午前11時、午後3時半の1日2回公演。前売り指定席2500円(当日3千円)~同自由席1500円(同2千円)。問い合わせは実行委員会(電)047・369・7522。
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【プロフィル】星野道夫
 ほしの・みちお 昭和27年、市川市生まれ。慶応大学を卒業後、動物写真家・田中光常氏の助手を経て、アラスカ大学野生動物管理学部へ留学。以降、アラスカの自然や野生動物、人々の暮らしを追う。平成8年、カムチャツカ半島クリル湖畔で、ヒグマに襲われ43歳で逝去。受賞歴にアニマ賞、木村伊兵衛写真賞、日本写真協会特別賞がある。