静岡県総合防災訓練に104団体1216人 教訓生かし連携に重点 - 産経ニュース

静岡県総合防災訓練に104団体1216人 教訓生かし連携に重点

要配慮者搬送訓練で県災害派遣福祉チーム(静岡DCAT)から説明を受ける地元の中学生ら=2日、静岡市駿河区の中島中学校
要配慮者搬送訓練も本番さながらに行われた=2日、静岡市駿河区の中島中学校
 「防災の日」の9月1日を中心とする防災週間に合わせて、大規模地震の発生を想定した県総合防災訓練の実働訓練が2日、静岡市を主会場に行われた。今回は平成28年の熊本地震の際に全国から届いた支援物資の仕分けが混乱して必要な物資が必要な避難所に行き渡らなかったことを教訓に、広域連携による物資受け入れ訓練や官民の連携を確認する訓練に重点が置かれた。(田中万紀、吉沢智美)
 ◆大規模地震と津波想定
 今夏だけでも6月に大阪府北部地震、7月に西日本豪雨と大規模災害が立て続けに起きており、さまざまな状況を想定した防災訓練の重要性が高まっている。当日は天候不良のため屋外訓練は中止となったが、10年ぶりに静岡市を主会場とする今年の県総合防災訓練には県や市、自主防災組織、関連機関など104団体から1216人が参加し、それぞれの持ち場で万が一に備えた。
 訓練は同日午前8時半ごろ、大規模地震が発生して県内各地で震度7の揺れを観測、沿岸部は大津波に襲われたとの想定で実施。避難所運営訓練、要配慮者の搬送訓練などが行われた。被災した自治体からの要請を待たずに必要な物資を調達し、被災地に緊急輸送する国からのプッシュ型支援を想定した物資の受け入れや仕分け、避難所への配送という実践的な訓練も盛り込まれた。
 ◆知事や静岡市長も視察
 同市駿河区中島の市立中島中学校では、要配慮者搬送訓練が行われ地元の自主防災組織や要配慮者の支援者ら約50人が参加。車椅子に装着し移送する「JINRIKI」などの移送用具の使用方法について県災害派遣福祉チーム(静岡DCAT)から説明を受け実際に使用した。
 また、同市葵区一番町の番町市民活動センターでは、災害ボランティア本部運営訓練に地元の自主防災組織などから35人が参加。川勝平太知事や田辺信宏市長らも視察に訪れ、災害ボランティアの運営の流れを確認した。災害ボランティアコーディネーター県協議会の笠原英男会長(74)は「今後は必要なボランティアの人員や資機材を考える分析作業に重点を置くと同時に、ボランティアを依頼する『ボランティア作業依頼受付カード』の周知を図りたい」と話した。訓練を視察した川勝知事は「今回は部分的に中止せざるえない訓練があったが、屋内訓練では適切なアドバイスを関係者からもらえた。今回中止した訓練をどう取り戻すかが次の課題だと思う。県と市が協力してやらねばならない」とした。田辺市長も「今回の防災訓練のキーワードは“連携”。その意味では行政機関の連携が確認できた。知事と点検をすることができたのは大変な成果だと思う。連携がしっかりできる訓練になったと自負している」と所感を述べた。
 防災週間を中心に県内全35市町で行われる市町防災訓練には、県下全域から計約75万人が参加する。