笛吹市、「要介護」への進行抑制に「フレイルチェック」導入

 

 笛吹市は30日、東大の高齢社会総合研究機構と連携協定を結び、要介護前の心身虚弱(フレイル)段階での要介護状態への進行を抑制する対策に乗り出した。地域の元気な高齢者が虚弱な人を支援し、介護予防を進める。市は専門家の指導を受けた高齢者20人を「フレイルサポーター」に養成する。県内の導入は笛吹市が初めて。 (松田宗弘)

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 フレイルは平成26年に日本老年医学会が提唱。東大の飯島勝矢教授がフレイルをチェックする仕組みを開発した。

 飯島教授によると現在、東京、神奈川、和歌山、福岡などの市町村で導入が始まり、年内に全国40市町村に広がる見込みだ。笛吹市は65歳以上の高齢化率が29%と県内でも高く、県のモデル事業として導入することになった。

 協定締結式で山下政樹市長は「高齢者が生き生きと暮らせる町作りへ向け戦略的に展開したい」と強調。飯島教授も「フレイルに踏み出すための方策を示し、市民と呼吸を合わせていきたい」と応じた。

 飯島教授によると、健康長寿の3つの柱は(1)栄養(食・口腔機能)(2)身体活動(運動・社会活動)(3)社会参加(就労・ボランティア)-。11の質問と自身で簡単に調べられる筋肉量から、フレイルをチェックするという。

 市は、介護福祉士、保健師などのボランティアトレーナー10人を集め、市民から募る高齢ボランティアのフレイルサポーターの指導に当たってもらう。サポーターは、虚弱な高齢者に助言し、必要に応じて、運動や栄養増強などの「市民教室」、地域の高齢者の交流の場などへ参加を促す。

 協定締結後に飯島教授が行った講演を傍聴した看護師の女性は、「フレイルの取り組みは地域としてはありがたいこと。トレーナーに志願したいと思い、来た」と話した。