金農人気も「商業利用不可」と高野連 秋田県や市、ジレンマ

 

 県立金足農業高校(秋田市)の甲子園での準優勝を機に秋田を全国に発信しようとの取り組み。これに高校野球の「スポーツマンシップ」が水を差す形となっている。秋田市の穂積志市長は30日、「第100回の記念大会でもあり、時代とともに変革される許容範囲もあるのではないか」と疑問を呈した。

 県民の期待が高かったパレードは日本高等学校野球連盟(高野連)の内規で不可に。高校生を「華やかに英雄視するのは誤った心情を与える」ためという。代わりに、県大会の決勝戦を行った秋田市のこまちスタジアムに選手たちを招いた「県民の集い」を開催する案が浮上している。

 県産品を全国に売り出そうとの検討も進む。「金足農を応援するつもりで『あきたこまち』を購入した」との声も県外で多かったからだ。だが、日本学生野球憲章には高校野球を「商業的に利用しない」とあり、県の担当者は「どう売り出すかは悩ましい」とため息をつく。

 高野連の担当者は「野球のビジネス利用は不可。ただ学校としての取り組みを妨げるものではない」と話す。金足農の生徒が開発に関わった「金農パンケーキ」(145円)を大手コンビニエンスストア、ローソンが再販売したことは容認された。今後の県や市のかじ取りには工夫が必要になりそうだ。(藤沢志穂子)