長岡「柳醸造」やなぎのピザ

甲信越うまいもん巡り

 ■こだわりのみそとチーズ、相性抜群

 和食に欠かせない調味料、みその魅力を広めようと、斬新なアイデアで挑戦を続ける醸造蔵がある。醸造・発酵の街としても知られる長岡市で、みそや漬物を製造している「柳醸造」は、長野県松本市のピザ店の協力を得てみそを使った冷凍ピザ「やなぎのピザ」を開発し、6月に販売を始めた。報道陣向けの試食会に足を運び、味を確かめた。

 やなぎのピザは「クアトロフォルマッジ」「マルゲリータ」「ナスミートピザ」の3種類で、いずれも直径21センチの食べ切りやすいサイズ。最も人気が高いクアトロフォルマッジは、モッツァレラ、ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、グラナパダーノの4種のチーズにこうじみそを合わせたピザで、こうじみその塩気が濃厚なチーズのコクを際立たせてくれる。ワインやビールにもぴったりだ。

 定番のマルゲリータは、モッツァレラチーズと玄米みそを融合。口に運ぶと、トマトの爽やかな酸味が広がり、とろーりと糸をひくチーズとの相性も抜群だ。

 ナスミートピザは、ミートソースとコシヒカリの玄米みそをブレンド。アクセントにネギがトッピングされ、ナスとみそとの“マリアージュ”を楽しめる。

 やなぎのピザは、職人が薪釜で丁寧に焼き上げているため、冷凍ピザとは思えない仕上がり。表面はサクッ、中はモチモチとした食感を楽しめる。

 同社は明治20年に米麹屋として創業。大正期にしょうゆ、みその製造販売を始めた。良質な素材にこだわり、現在はさまざまなみそや野菜の浅漬けなど伝統的な発酵食品を手掛けている。

 みそは、イソフラボンやメラノイジン、レシチンなどの成分が豊富で、動脈硬化や糖尿病などの病気の予防にも効果があるとされる。だが、食の欧米化が進み、コメの消費量が減るのに合わせ、みそが食卓にのる場面も減少。同社は、みそを身近な食べ物と掛け合わせて気軽に食べてもらおうと、ピザの開発に着手した。

 「実は、みそは乳製品と相性がいい。日本の伝統的な調味料のみそが、洋食にも合うことを知ってもらいたかった」と力を込めるのは、同社の柳和子社長(64)。「昔のことばかりにこだわっていると、若い人がみそから離れてしまう。発酵食品の良さをなくさないようにしつつ、若い人の意見も取り入れてみその魅力を広めていきたい」。今冬に向け、すでに新商品の構想も練り上げているという。(松崎翼)

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 ■柳醸造 やなぎのピザはいずれも1枚1080円。JR長岡駅の駅ビル「CoCoLo長岡」1階の店舗のほか、通販サイトでも購入することができる。店舗の営業時間は午前9時~午後8時。定休日なし。問い合わせは柳醸造フリーダイヤル0120・422・336。