「給油所過疎に歯止めを」 長野県庁で初の対策フォーラム

 

 ■北海道に次ぐワースト2に危機感

 自治体内に給油所(ガソリンスタンド)が3カ所以下しかない「給油所過疎地」の増加に歯止めをかけようと、県などは21日、初めての対策フォーラムを県庁で開いた。長野は、給油所過疎地が北海道に次いで全国で2番目に多いだけに関係者の危機感は強く、出席者からは「このままでは生活が成り立たなくなる」との切実な訴えが聞かれた。(太田浩信)

 県創業・サービス産業振興室によると、県内の給油所過疎地は31町村に上る。経済産業省がまとめた今年3月末時点の調査だと、全国で312市町村が該当し、その約1割が県内に集中している形だ。特に、給油所が1カ所しかない自治体は、麻績や王滝など11村あり、いずれも急激な人口減少に直面し、経営難や後継者不足から存続の危機にあるという。

 同様のフォーラムは、昨年8月の群馬県に続き、全国で2回目の開催となる。自治体のほか、国や石油販売業界の担当者ら約130人が出席した。冒頭、経産省の担当者が現状を説明し、人口減少に加え、ハイブリッドカーなど省エネ型の自動車が普及したため、ガソリン需要が縮小し、給油所の経営を悪化させていると指摘した。

 平成23年に発生した東日本大震災で物流網が寸断され、市民生活に多大な影響を及ぼしたことにも言及し、安定的な移動や暖房を確保するには、燃料供給が大切だと強調。その上で「給油所はインフラの一つであり、維持に向けた取り組みを早急に進める必要がある」と訴えた。

 県内の取り組み事例としては、経営者の高齢化や地下タンクの老朽化などで、唯一の給油所が廃止の危機に陥った天龍や売木、泰阜3村が紹介された。いずれも村商工会や観光協会、村民の有志団体が、給油所の経営に当たる人材発掘などの支援に乗り出し、存続に至ったと報告され、自治体のみならず地域住民らと連携し、一体的な対策を取ることが重要だとした。

 出席者からは、「給油所がなくなればどんな事態を招くのか、村民に投げかけて考えてもらう機会をつくりたい」「地域のコミュニティー拠点として、存続策を考えたい」などの意見が出た。