【ふじのくにトップに聞く】JR東海静岡支社長・大山隆幸氏 最新の点字ブロック整備加速 - 産経ニュース

【ふじのくにトップに聞く】JR東海静岡支社長・大山隆幸氏 最新の点字ブロック整備加速

 県内のJR在来線を統括するJR東海の静岡支社長に6月、大山隆幸氏(53)が着任した。台風など天候の影響による運行ダイヤの乱れが目立った今夏、災害対策やホームでの安全対策、静岡への思いなどを聞いた。(聞き手・田中万紀)
                   ◇
 --7月には東静岡駅で中学生がホームから落ちて亡くなる事故が起きた。ホームでの安全対策は
 「歩きスマホやながら歩きは危ないという注意喚起を、ポスターや放送で平成28年ごろから行っている。利用者が1日3千人以上の駅では、どちらがホーム側か分かる内方線付きの点字ブロックへの取り換えを今年度中に完了する予定。東静岡駅もすでに内方線付きになっていた。ブロックは黄色なので、白線よりも注意を促すことができる」
 ◆災害の告知早く
 --ホームドアも安全への取り組みの一つだ
 「設置の前提条件となる車両のドア位置がなかなかそろわないのが在来線の厳しいところで、新幹線のように簡単には導入できない。現段階では静岡地区でホームドア設置の予定はないが、ホームの安全性を高める有効な施策の一つと考える」
 --7月末には台風12号の影響で運行ダイヤが大きく乱れた。災害時の乗客の安全確保策は
 「自然災害の際にお客さまの安全を確保するのが私たちの最大の使命。台風については予報の精度が上がったので、事前に進路や風雨の影響を予想して列車の運行方針を決め、早めに告知している。今回の台風についても前日から告知している」
 --災害時を含め、近年増えている外国人客への対応は
 「ポスターはなるべく英語を併記し、駅のアナウンスはなるべく英語でも行うようにし、運行状況や駅の表示もできるだけ日本語の後に英語を出すようにそろえつつある。ただ、お客さまが一番目にするホームの発車標の表示は、在来線では英語対応できていないので、これから英語やその他の言語に対応できるようそろえたい。自然災害時の運転計画についても外国語でも伝えたい」
 --来年から本格的に始まる静岡デスティネーションキャンペーン(DC)にどのような方針で臨むのか
 「静岡県はあちこちに魅力的な観光素材を持った地域があるので、各地域に行ってもらうことが大事。身延線や御殿場線、東海道線といった在来線網だけでなく、県内の私鉄なども含めて各地を訪れてもらうことがDCに協力するJR東海としてのスタンスになる。一方で新幹線もあるので、県外に静岡県の魅力をPRしてまずは観光客を招き、訪れた人には広い静岡県を回遊してほしい。各地域とうまく協力しながら本期間の時にも観光列車などを考えたい」
 ◆地元の足守る
 --県内では多くの通勤・通学客が在来線を利用しており、なくてはならない存在だ。JR東海としての静岡県の位置づけは
 「新幹線、在来線ともにJR東海にとって静岡県は大事な場所だと思う。地域からのJR東海への期待を強く感じるので、しっかりした輸送を担わなければならない。したがって、まずは安全でダイヤ通りの安定した運行と質の高いサービスを提供する。地域に恩返ししながらより信頼感を持ってもらえるようにしたい。(前任の)関西圏では私鉄もたくさんあり振り替え輸送体制が取りやすかったが、静岡は並行して走る路線がない。私たちがしっかりして地元の足を守ることが使命だと強く思っている」
 --着任前と着任後の静岡県の印象は
 「平成8、9年に新幹線本部の三島車両所長を務め、家族と三島市に住んでいた。空気も水もおいしく観光スポットもたくさんあり、住みやすいところだと感じていた。県中部への赴任は初めてだが、着任前に聞いていた『気候が温暖で、食べ物がおいしい、人柄が温厚だ』という話はその通りだと実感している」
 --プライベートで在任中にやりたいことは
 「20年ほどジョギングを続けたら、欲が出てフルマラソンを走るようになった。来年2月の静岡マラソンにまず出ること、できれば完走することを目標としたい」
                   ◇
【プロフィル】大山隆幸
 おおやま・たかゆき 東京大学工学部卒。昭和63年4月に民営化2年目のJR東海に入社し、長く車両の開発・設計・保守に携わる。安全対策部次長、東海鉄道事業本部車両部長、執行役員関西支社長を経て今年6月から現職。53歳。東京都出身。