陛下のお言葉に耳傾ける 「終戦の日」茨城各地で慰霊の集い

 

 平成最後の「終戦の日」を迎えた15日、県内でも英霊を悼む集いやイベントが行われた。戦争の記憶が薄れる中、戦没者の慰霊に一つの区切りがつけられた。

 県出身の戦没者6万3496柱を祭る県護国神社(水戸市見川)では慰霊祭が営まれ、参列者約60人が先の大戦で命を落とした人たちの冥福を祈った。

 正午の時報に合わせて1分間の黙祷(もくとう)をささげ、参列者の代表が玉串を奉納。日本武道館で行われた全国戦没者追悼式での天皇陛下のお言葉がラジオから流れると、参列者は静かに頭を下げて耳を傾けていた。

 英霊にこたえる会県本部の大高哲男監事(76)は「若い人に戦争の実態を知ってもらいたい。平成から新しい年号になるのをきっかけに歴史を見つめてほしい」と語った。神事を執り行った佐藤昭典宮司は「犠牲の上に成り立っている平和のありがたさを伝えていきたい」と述べた。

 一方、北茨城市民ふれあいセンター(同市磯原町本町)では、遺族のほか市内の小中高校計17校の生徒ら約200人が参列して戦没者追悼式が執り行われた。

 式典では、同市の豊田稔市長が「戦後生まれが人口の8割を超え、戦いの記憶は薄れつつあるが、平和と繁栄が貴い犠牲の上にあることを忘れてはいけない」とあいさつ。正午の時報に合わせた黙祷では、故人を追悼し涙を流す参列者の姿もあった。

 その後、生徒を代表して同市立磯原中3年の作山景翔(けいと)さん(14)が「忘れてはならない歴史と命を後世につないでいくことが私たちの使命だ。今を生きる人間として平和で希望に満ちた未来を作っていくことを誓う」と力強く述べた。