佐賀・玄海町長初当選の脇山氏「エネルギー安全保障を考える」 原発政策、発信力が必要 - 産経ニュース

佐賀・玄海町長初当選の脇山氏「エネルギー安全保障を考える」 原発政策、発信力が必要

玄海町長選で当選が確定し、支持者にあいさつする脇山伸太郎氏=29日午後、佐賀県玄海町
 佐賀県玄海町選は29日投開票され、新人の元町議、脇山伸太郎氏(61)が、初当選した。町内にある九州電力玄海原発をめぐっては今後、2号機の存廃や、使用済み核燃料を再利用するプルサーマルの拡大が議論となる。脇山氏は「わが国のエネルギー安全保障をしっかり考え、さまざまな判断を下す」と語った。 (中村雅和)
 脇山氏は3期12年町政を担った岸本英雄氏(65)から後継指名を受け、中山敏夫氏(63)を破った。得票数は脇山氏が2199票、中山氏が1561票だった。投票率は80・04%。原発については、両候補とも稼働賛成を明確にし、争点にならなかった。
 脇山氏は当選が決まった後の記者会見で、「原子力政策は日本のエネルギー安全保障の中にある。非常に重要だ」と語った。
 ただ、玄海原発のリプレース(建て替え)については「まだ現実的ではない。スパンが長すぎる問題だ」と言葉少なだった。
 その後、産経新聞の取材に脇山氏は「原発の新増設は、政府が(第5次エネルギー基本計画で)打ち出していない中で、先走っても袋だたきにあうだけだ」と打ち明けた。
 確かに、根強い反原発派がおり、容認派は攻撃にさらされる。脇山氏の懸念も理解できる。
 ただ、岸本氏は日本のエネルギー事情を念頭に、逆風下でも原発の必要性を強調してきた。玄海原発のリプレースも、その必要性を繰り返し訴えた。将来を見据え、嫌われ役を買って出たといえる。
 原発は立地の検討から、運転開始まで数十年かかる。新増設も十年単位の計画が必要だ。早く手を付けなければ、将来のエネルギー供給体制に支障が生じかねない。
 原発の再稼働は進まない。さらに、2040年代までに既存原発が次々と運転期限を迎え、最も少ないケースで5基にまで減る。
 エネルギー政策は、第一に政府の責務だ。ただ立地自治体の首長として、脇山氏にも積極的な発信が求められる。