海上監視、大型無人機の活用期待 長崎・壱岐で試験飛行、性能アピール 米メーカー、売り込み図る

 
壱岐市でデモ飛行した大型無人機「ガーディアン」

 海上保安庁が担う海上監視活動などへの活用が期待されるとして、米メーカーが大型無人機の日本への売り込みを図っている。5月には長崎県壱岐市で試験的に飛行し、性能をアピールした。ただ、現行の航空法では、大型無人機の飛行に関する詳細な規定がない。

 5月下旬、壱岐市の空港で実施されたデモ飛行には、民間企業の関係者やメディアの記者ら約30人が参加した。製造する米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズのジョセフ・ソング副社長は「さまざまな用途で将来性がある」とアピールした。

 大型無人機は、軍事用として開発された。米軍がミサイルを搭載して対テロ作戦に投入するなどし、軍事的成果を上げた。

 その後は、軍事以外にも用途が広がった。同社によると、米国内では国境警備や自然災害時の活動に、使われている。

 実験した「ガーディアン」は全長11・7メートル、翼幅24メートル、最大航続時間40時間で、地上から遠隔操作する。海上船舶の位置や動画を常時、送信できる。船舶に記載された船名や釣り人の姿まで、はっきり捉えることができるという。

 ◆法改正を視野に

 中国船の領海侵入などが頻発する中、日本政府は海上監視を強化する。海上保安庁などに、大型無人機の需要があるとみる。実験を視察した海保の担当者は「導入した場合のメリットとデメリットを検討している」と話した。

 ただ、航空法には、大型無人機の操縦免許や強度などに関する規定がない。安全性の基準が不明確だと指摘される。国際民間航空機関(ICAO)は、2020年代を目標に国際ルール策定を目指しており、政府はこの動きに合わせ、航空法の改正を視野に入れる。