(下) 三沢署中央交番所長・土岐浩一警部補(57)

青森県民の警察官 受章者横顔

 ■交番一筋 地域警察の専門家

 米軍三沢基地や航空自衛隊三沢基地を抱える国防の最前線・三沢市の7割、約1万4千世帯(約2万7千人)の治安を10人の部下とともに担う。「住民に会えば必ず声掛けをしている。それが犯罪の未然防止、抑止力につながる」ときっぱり。担当区域に比べ所員は多くはないが、そこは昭和60年の採用以来、一貫して駐在所、交番勤務のいわば地域警察のエキスパートとして培ったノウハウがある。部下の信頼も厚い。

 青森署管内の派出所に勤務していた平成4年、住民からの情報をもとに、わいせつなビデオテープを貸し出ししているレンタルビデオ店を摘発した。積極的な巡回が地域住民との信頼関係を構築している。「相手の立場に立って行動し、話を聞くことが大事」。交番より、相手の自宅で話を聞く方が本音を引き出すことができるという。「警察を頼って困りごとの相談をしにくる。警察は最後の砦」と言い切る。

 何事にも率先して仕事をすることが信念だ。それだけに、後輩には「誰かがやらなければならないことは、自分から進んでやることが大事」。先輩の仕事を見て、何かを感じ取ることの重要性を説く。

 所長として後輩の指導に当たるとともに、地域の治安を預かる責任者として神経をとがらせる激務の中、非番の時は妻と近隣の観光地、名所巡りでリフレッシュする。「その土地のおいしい物や景色を堪能し、明日への活力にします」と表情を崩した。 (福田徳行)