観光地バリアフリー化へ 東京五輪控え、障害者ら会合 鹿児島

 
鹿児島市で開かれた観光地バリアフリー化について議論する会合

 国内観光地のバリアフリー化を推進して訪問客の増加につなげる方策を議論する会合が、鹿児島市で開催された。2020年東京五輪・パラリンピックを控え、改正バリアフリー化促進法が成立するなど環境づくりが加速している。会合に参加した観光関係者や障害者からは「ハードとともに、地域一体でおもてなしをするなど、ソフト面の充実も大切だ」との意見が出た。

 会合はNPO法人「日本バリアフリー観光推進機構」(東京)が主催し、全国から車いす利用者や視覚障害者ら約250人が参加した。基調講演で、観光庁の鈴木貴典・観光産業課長は、国内旅行者が減少する中、観光業界では高齢者や障害者の訪問を増やそうとバリアフリー化に取り組む例があると指摘した。その上で「業者と利用者の双方にとって良い関係を築くことが大切だ」と強調した。

 先進事例として、昨年約1万8千人の車いす利用者が訪れた伊勢神宮(三重県伊勢市)での取り組みが紹介された。NPO法人「伊勢志摩バリアフリーツアーセンター」(同県鳥羽市)のスタッフが、有償に切り替えてより質の高いサービスを提供したことが、障害者の安心につながったと報告した。「歴史ある施設の価値や魅力を損なわないまま、人が支えることで『バリアーがあっても行きたい』と思われる観光地にしたい」と語った。