楠木正行がかるたに 四條畷の市民団体、今秋完成目指す

 

 南北朝時代に父・楠木正成の遺志を継いで室町幕府軍と戦い、「四條畷の戦い」で散った嫡男・楠木(楠)正行を顕彰する市民団体「四條畷楠正行の会」(四條畷市)が正行をテーマとする「かるた」の作製を進めている。大阪電気通信大四條畷キャンパス(同市)の学生らが協力しており、10月末頃の完成を目指している。

 「正行の会」は平成29年度に、同大総合情報学部デジタルゲーム学科の学生らとともに正行に関する絵本6冊を仕上げたことがある。第2弾となる「カルタ『くすのきまさつら』」の作製には、同学科の学生約20人が参加。正行の生涯を扱った絵札と字札それぞれ45枚を作る。

 学生らは実習授業で、正行を祭る四條畷神社のほかに、戦闘中に逃げ場を失って川に落ちた敵兵を正行らが助けた逸話が残る「渡辺橋」跡(現・大阪市の天満橋付近)など「ゆかりの地」を訪問。さらには、「正行の会」代表の扇谷昭さん(69)らが講師となり、「太平記」の記述やナレーションなどをまじえた詩吟「構成吟」などで正行の生涯を解説した。

 扇谷さんは「正行を後世に伝えるため、『目に見えるもの、手に取れるもの』を作ることが重要。みなさんにかかる期待は大きい」と授業で学生らに呼びかけた。

 同大3回生の坂本直哉さん(20)=熊取町=は「『渡辺橋』のエピソードをみても、正行は『徳のある人物』であることが伝わります。計画を通じて、郷土の英雄である正行のことを、より多くの人に知ってもらいたい」と語った。

 かるたが完成した際には、市外の子供らとの大会も企画し、郷土の英雄の「軌跡」を幅広い世代で学べるように働きかける方針。「正行の会」によると、将来は商品化も計画しているという。  (藤崎真生)