山陰線の観光列車「あめつち」試運転 「日本の旅」ゆったり気軽に楽しんで

 

 JR西日本が7月1日から山陰線で運行を始める観光列車「あめつち」の試運転が行われ、報道陣などに公開された。白木の質感でまとめた車内は上質のシートを装備、観光列車の旅の楽しみを気軽に味わえる。

 あめつちは、昭和56、57年に製造され、通勤・通学輸送などを担ってきた気動車キハ47系2両を約2億円で改装した。天井、テーブル、シートの背などを白木の質感で仕上げ、清潔感ある車内を山陰の工芸品で飾った。特に効果的なのが天井を一直線に走る因州和紙(鳥取)。照明部分を飾り、“和紙明かり”として静穏な雰囲気を出す。

 運転にも観光列車の特徴を出した。土~月曜を中心に鳥取-出雲市間を1日1往復するが、片道3時間47~55分で、同区間の快速よりゆっくり。単線を走るのに加え、景色を楽しめるよう途中3区間で速度を落とすことなどが理由だ。

 鳥取県内では名和-大山口間で時速45キロにスローダウン。左右の車窓に大山と弓ヶ浜半島の景色が広がると「国引き神話」のガイドも行われ、日本を旅する気分をゆったり味わえる。

 景観と一緒に楽しむ食事にも趣向を凝らした。下りでは「天地御膳 世明(よあけ)」(2500円)、「大江ノ郷スイーツセット」(2千円)を提供(要予約)。料理やお菓子に、山陰の神話の世界観、自然の恵みを込めた。

 料金は運賃+指定席グリーン料金で、鳥取-出雲市の場合4540円。特急(普通車指定席)より730円安い。気軽な観光列車として、予約は1カ月後までいっぱいという。