目指せ!日本一甘い栗 伊予・中山町地区の栽培農家、町活性化へ奮闘 - 産経ニュース

目指せ!日本一甘い栗 伊予・中山町地区の栽培農家、町活性化へ奮闘

 栗の名産地として知られる愛媛県伊予市中山町地区(旧中山町)で、栽培農家の中岡進さん(70)が日本一甘い栗の開発を目指している。外国産に負けない「ブランド栗」生産への挑戦は、過疎で人口減少が続く町を再び活性化させる取り組みでもある。
 中山間地が多く、昼夜の気温差が大きい中山町は古くから栗の生産が盛んで、江戸時代には将軍に献上されたとも伝えられる。中岡さんは地元で食品販売の傍ら、35年ほど前から自分の農園で栗を栽培してきた。
 栗の輸入自由化に伴い、1970年代から安価な外国産のむき栗が国内に流通すると、次第に国産栗の価格も低迷した。大粒で上品な甘みのある中山栗を栽培してきた栗農家も打撃を受け、栗農家は減少。中山町は平成17年には合併で伊予市の一部となった。
 「このままでは中山町が消えてしまう。生き残るにはオンリーワンの栗を作るしかない」。危機感を抱いていた中岡さんは20年、イガの中に栗が1粒しか実らない苗木を発見した。
 3粒ほどの栗が実る通常のものより1粒が大きく、糖度が通常の栗に比べて高いことが分かった。中岡さんは「サレヤ金吉」と名付け、6年かけて安定した収穫法を確立した。
 現在は、秋の収穫に向け剪定(せんてい)作業をしながら、販路開拓に努めている。地元の9人の組合員で運営する「中山町栗生産組合」の代表でもある中岡さん。後継者育成にも力を入れたいと語り、「良質な栗を作り続け、この町に残したい」と意気込んでいる。