「黒石よされ」を全国にPR クラウドファンディングで運営費調達へ 青森 - 産経ニュース

「黒石よされ」を全国にPR クラウドファンディングで運営費調達へ 青森

黒石市を代表する夏祭り「黒石よされ」の流し踊り=昨年8月15日(相馬里志写真事務所提供)
 青森県黒石市で毎年8月に行われる「黒石よされ」の継承と誘客を図ろうと、黒石よされ実行委員会はインターネットを使って資金を募るクラウドファンディングを始めた。青森銀行(本店・青森市)とクラウドファンディングサイト運営会社「READYFOR」(本社・東京都)が協力して実現したもので、金融機関が仲介して地域の祭りにクラウドファンディングが導入されるのは初めて。実行委は「これを機に黒石よされを全国にPRしたい」と話している。 (福田徳行)
 ◆三大流し踊りの一つ
 黒石よされは、浴衣に花がさ姿の踊り手が「エッチャホー、エッチャホー」の掛け声に合わせて市中心部を踊り歩く伝統行事。「阿波踊り」(徳島市)、「郡上踊り」(岐阜県郡上市)と並び、日本三大流し踊りの一つとされる。
 市の補助金や企業の協賛金などで運営され、毎年、約8万人の観光客が訪れる黒石市を代表する夏祭りだが、経済の冷え込みなどで最近では協賛金が集まりにくくなり、「地方」(じかた)と呼ばれるはやし方が乗る台車の整備などの経費もかかるという。このため、実行委を構成する同行が昨秋、同社との提携を契機にクラウドファンディングを提案、実現にこぎつけた。
 目標額は50万円。募集期間は7月20日まで。期間を約1カ月残した6月20日夕の段階で、20万円(達成率40%)集まっている。
 ◆実行委「継承の義務」
 目標に達成した場合の返礼品(プロジェクトリターン)は、金額に応じて変わる。3千円は黒石よされのステッカー5枚、6千円は黒石よされのCD、1万円はCDと温泉チケット、3万円はTシャツとペアで古民家2階に設けられる桟敷席での観覧(弁当・お茶付き)、5万円と10万円は桟敷席観覧に加え、同市内の板留温泉、落合温泉のペア宿泊券が付く。桟敷席は藩政時代のアーケード「こみせ」がある中町こみせ通りの商家の協力で今回、初めて用意され「民家の2階から踊りをゆっくり楽しむことができる」(実行委)特等席だ。
 実行委の工藤和明事務局長(黒石商工会議所専務理事)は「われわれには黒石よされを守り、継承していく義務がある。クラウドファンディングを活用して全国に黒石よされを広めたい」と協力を呼びかけている。同行地域振興課の担当者は「今後も金融機関のネットワークを生かし、新たな切り口で地域の伝統文化の維持・継承、活性化を支援していきたい」と話している。