中尊寺金色堂を調査 保存環境専門委発足、初会合 - 産経ニュース

中尊寺金色堂を調査 保存環境専門委発足、初会合

国宝の中尊寺金色堂の状態を見て回る保存環境調査委員会メンバーら=7日、岩手県平泉町
 平泉町の中尊寺で7日、昭和の大修理から50年を迎える国宝「中尊寺金色堂」の今後の保存のあり方を検討する専門家による保存環境調査専門委員会が発足、初会合で委員長に公益財団法人文化財建造物保存技術協会顧問の濱島正士氏を選出し、金色堂の保存状態を見て回った。
 専門家による委員会設置は昭和の大修理以降は初めて。歴史的文化財は経年劣化が避けられない。文化庁によると、国宝の建造物は平均150年単位で解体や半解体を伴う大規模修理、30~50年単位で部分修理が行われているという。
 昭和の大修理から50年を迎える中尊寺金色堂は部分修理の時期で、中尊寺の山田俊和貫首も保存状態について、「板壁が少し(5ミリほど)ずれている。柱の隅の漆と金箔が剥落し、中も(壁面に)亀裂が生じている」と説明している。
 板壁のズレや表面材の剥落などは空調管理が主な要因なのか、相次いだ大地震(平成20年の岩手・内陸地震と23年の東日本大震災)の影響かなど、専門委員会が原因を分析、今年度末に具体的な修理方法を含む保存のあり方を報告する。専門委員会は濱島委員長のほか、建築装飾技術史研究所の窪寺茂所長、公益財団法人文化財虫菌害研究所の三浦定俊理事長、漆芸家の室瀬和美氏、中尊寺の菅原光聴執事長の計5人。
 山田貫首は「(金色堂)は世界の財産。50年、100年より良く後世に伝えていくため、委員会の発足となった」と語った。