日豊線今津駅舎に介護事業所、活用策注目

 

 大分県中津市のJR日豊線今津駅の空きスペースに、地元の社会福祉法人による介護事業所が登場した。住民に身近な駅を窓口にすることで、介護相談のハードルを下げる。地方の鉄道路線で利用客の確保が課題となる中、駅舎の新たな活用策として注目を集めそうだ。

 関係者によると、駅舎を福祉施設として使うのは、全国でも珍しいという。九州キリスト教社会福祉事業団が、駅の一部を改修して事務室などを設置し、4月に業務を始めた。ケアマネジャー6人程度で運営し、介護や健康の相談を受け付ける。

 JR九州は利用者が少ないなどの理由で、平成27年に駅の管理を市の委託に切り替えた。近くに若者の雇用の受け皿となるダイハツ工業の生産工場はあるが、地域では高齢化が進む。進出を計画していた法人側が、駅の利用を考案した。市と一緒にJR九州と交渉し、賃貸契約などを結んで開所にこぎ着けた。

 事業所で勤務する滝沢由美恵さん(44)は、「ここを一つの拠点として、過疎化が進んでも安心して暮らせる地域にしたい」と語った。