島原「災害記念館」、春の大規模改装機に記憶・教訓の継承に注力 - 産経ニュース

島原「災害記念館」、春の大規模改装機に記憶・教訓の継承に注力

修学旅行で記念館を訪れた女子中学生たち=長崎県島原市
 長崎県の雲仙・普賢岳噴火(平成3年)の災害の歴史を今に伝える同県島原市の学習拠点「雲仙岳災害記念館」が、春の大規模改装を機に、災害の記憶や教訓の継承により一層、力を注いでいる。
 記念館は平成14年に開館した。「がまだすドーム」の愛称で親しまれている。
 雲仙岳噴火で何が起こり、どんな被害があったのかを貴重な資料と体感できる展示で伝えている。
 だが、入館者数は同年度の約36万人をピークに減少が続き、29年度は約6万7千人にとどまった。
 このままでは噴火の記憶が風化すると懸念し、同館は約4億円をかけ、思い切った改装に踏み切った。
 時速100キロに達したとされる火砕流のスピードを疑似体験できるコーナー「火砕流の道」には、火砕流を表す赤い閃光(せんこう)が足元を駆け抜ける仕掛けを施した。4月からは縦約2メートル、横約10メートルの大型スクリーンも新設し、民家を焼き尽くす再現映像を視聴できるように工夫した。
 修学旅行で訪れた鹿児島県奄美市の女子中学生(14)は「一瞬でのみ込まれていた。もし遭遇したら、絶対に助からない」と食い入るように見ていた。
 館内ではほかにも、小型無人機のドローンで上空から撮影した溶岩ドーム一帯の映像を披露し、普賢岳の模型に土石流などのCGを投影したプロジェクションマッピングも取り入れた。
 その結果、今年の大型連休中の来館者数は昨年の約4倍の約2万3600人に増えた。
 普賢岳を模した遊具を備えた遊び場「こどもジオパーク」もある。
 学芸員の長井大輔さん(43)は「次世代の子供たちに、噴火災害の教訓をしっかりと伝えていきたい」と目を細めた。