宮古-室蘭間フェリー22日就航 宮古港、ターミナル完成 岩手知事「貨物拠点、復興に力」

 
宮古-室蘭間のフェリーに就航する「シルバークィーン」(川崎近海汽船提供)

 今月22日に宮古港(宮古市)-室蘭港(北海道室蘭市)間に就航する川崎近海汽船のフェリーが発着するターミナルビルが宮古港藤原埠頭に完成、落成式が1日、現地で開かれた。関係者約100人が出席し、達増拓也知事、山本正徳宮古市長、川崎近海汽船の赤沼宏社長らがテープカットで完成を祝った。

 ターミナルビルは鉄骨造り3階建てで、延べ床面積約2160平方メートル。搭乗用の人道橋や駐車場などの付帯施設を含む総事業費は約13億5千万円。国の補助事業で県が約8億1千万円を負担、ビルの運営は指定管理者の宮古市が担当する。

 東日本大震災で藤原埠頭には高さ10・7メートルの津波が押し寄せた。県内港湾で初の津波避難ビルも兼ねており、防災倉庫が入る3階が海面から11・68メートル、屋上が15・18メートルあり、逃げ遅れた利用客や港湾関係者ら約600人を収容できる。

 宮古-室蘭間は県内初のフェリー航路。復興道路の三陸沿岸道路(青森県八戸市-仙台市間約359キロ)の整備が急ピッチで、今年度中に宮古市以南は県境まで約100キロがつながり、宮城県内の供用区間も約91%(115キロ)に達する。

 三陸沿岸道路は仙台市までほとんど無料。太平洋側で冬期の通行止めの心配も少ない。八戸港-苫小牧港間のフェリーも運航する川崎近海汽船は仙台市まで割安で安定した三陸沿岸道路は新たな輸送需要が期待できると宮古-室蘭間にフェリー航路を開設した。

 落成式で達増知事は「ターミナルビルは貨物輸送の拠点として震災復興に大きな力を発揮する」、赤沼社長も「三陸沿岸道路の全線開通まで厳しい道のりと思うが、できるだけ早く船の新造の正式な検討に入りたい」と期待感を示した。

 就航する船はシルバークィーン(7005トン、定員600人、トラック69台、乗用車20台)。1日1往復(宮古午前8時発-室蘭午後6時着、室蘭午後8時発-宮古午前6時着)。大人の運賃は特等1万5千円、1等1万2千円、2等寝台8千円、2等6千円。乗用車(4メートル未満)が2万800円。問い合わせは(電)0120・539・468。