歴史散策路で点字ミス 設置の鹿児島市に苦言も

 
鹿児島市の「維新ふるさとの道」の案内板。点字板は地面から約1メートルと、低い場所に設置されている

 明治維新150年に合わせ、多くの観光客が訪れている鹿児島市の歴史散策路「維新ふるさとの道」で、案内の点字板に多数の間違いが見つかり、設置した市が対応に乗り出した。点字板の位置も低く「監修をしっかりしてほしい」(関係者)と、利用者への配慮を求める声が出ている。

 維新ふるさとの道は約440メートルで、大久保利通の生い立ちの地など明治維新に関する展示や再現した武家屋敷などを整備。点字板は単語の間に入れるべきスペースの欠落などがあり、鹿児島県視覚障害者団体連合会の青年部長、南明志氏は「スペース一つの有無でも影響は大きく、読みづらくなる」と苦言を呈した。

 例えば「農作業」は、点字では長音記号を使い「ノーサギョー」とすべきだが、同連合会などの調査では「ノーサギョウ」だった。また「薩摩藩士」は「サツマ ハンシ」と単語間にスペースを入れるルールだが続けて表記。句点直後に入れる2つのスペースがないものもあった。

 また、点字板は全て、地面から高さ1メートル前後に設置されていた。南氏は「低すぎて腰が痛くなる。20~30センチ高くして」と訴える。大きくゆがんだ点字板やつぶれた点字もあった。

 「維新ふるさとの道」を含む一帯の公園を管理する鹿児島市観光交流局の担当者は、翻訳から設置まで市内の看板業者に一括注文し、監修に細かい注文はつけなかったと釈明した。「早急に対応したい」としている。

 日本点字図書館(東京都)図書製作部の和田勉氏は「過去には、商業施設エレベーターの階数表示が全て間違っていたこともあった。バリアフリー意識が高まり、こうしたケースは減っているが、きちんと監修をしてほしい」と述べた。