空き家活用へ専門家助言 鹿児島市、所有者に好評

 

 空き家対策に取り組む鹿児島市は、建築士などの専門家を「空家活用アドバイザー」として無料で所有者らの元に派遣している。同市は、空き家の割合が全国上位の鹿児島県の中で数が最も多い。老朽化などに悩む所有者からは「取り壊さなければいけないという不安から解放された」と好評だ。

 「古民家カフェとしても活用できます」。鹿児島市の建築士、志賀隆行さん(45)はアドバイザーとして、横浜市の団体職員の男性(68)に、空き家となっている鹿児島市の実家について助言した。さらに、古い物件を専門的に扱う不動産屋を紹介した。実家は、住宅街の一角にある築83年の木造平屋で、約2年間空き家のまま。1人暮らしの母親が亡くなり、取り壊しを検討していたという。男性は「人に貸すなどし、築100年まで持たせてみたくなった」と話した。

 鹿児島県は平成25年の総務省調査で、空き家率が全国8位だった。賃貸用を除く長期不在などに限ると約11%で1位となる。鹿児島市の空き家数は15年の2万7千戸から、25年は4万3千戸に増加した。

 市は昨年、放置による地震での倒壊や治安悪化を防ぐため、アドバイザー制度を新設し、建築士、宅地建物取引士計13人を登録。所有者や公的活用を希望する団体に、活用法の指導や賃貸の仲介などを行った。29年度は、空き家の所有者の元に14回派遣した。