スマホ農園の野菜食卓に ゲーム感覚で農家支援 愛媛 - 産経ニュース

スマホ農園の野菜食卓に ゲーム感覚で農家支援 愛媛

 オンライン上の農園で世話をした作物が実際の農園で栽培され、収穫後にユーザーへ届くサービス「Ragri(ラグリ)」が注目を集めている。運営会社「テレファーム」(愛媛県大洲市)が2010年に始めたシステムに楽天も参画し、昨年からリニューアル。顧客が農家とゲーム感覚のやりとりを通じ、農家の収入の安定化や新規就農者の定着も図る仕組みだ。
 ユーザーはスマートフォンやパソコンで、仮想農園を持ち、ホウレンソウやビーツなど季節の作物を選び栽培。契約農家などが作物を実際の農園で育てていく。
 ユーザーが仮想農場で「水をやる」などの世話をすると、収穫量に応じて配達される作物の量が増加する。生育状況の写真や農家のコメントは随時オンライン上で反映され、実際に育つ様子も確認しながら楽しめる。
 テレファームの遠藤忍社長(48)が事業を立ち上げたのは、愛媛県の山間部を訪問した際、農村の衰退を肌で感じたのがきっかけだった。新規就農者もノウハウはなく、従来は収穫までほとんど収入を得られないことも。定着に向けたハードルの高さを解消して収入の安定化も図るために考案したのが、農家と買い手をゲーム感覚でつなぐプラットフォームだ。
 ユーザーは栽培のスタート時に種苗料と栽培料を支払い、30日ごとに栽培料を追加していく。農家は収穫時以外の定期収入を得られるメリットがあり、不作となった場合でも収入の確保が可能。その場合、ユーザーには作物の代わりに楽天のポイントが付与される。
 Ragriの契約農家としてレモンなどを育てる愛媛県西条市の大亀剛志さん(37)は「食べてくれる人と栽培段階からコミュニケーションを取っていると、いつもよりもっと頑張れる」と笑顔で語った。