倒幕は「大舞台」、大政奉還を「狂言」 龍馬宛ての木戸孝允の書簡原本見つかる 高知

 
木戸孝允が狂言や大舞台の表現を使って倒幕を促した龍馬宛ての手紙

 高知県立坂本龍馬(さかもと・りょうま)記念館が12日、幕末の大政奉還前に長州藩士、木戸孝允(きど・たかよし)=桂小五郎(かつら・こごろう)=が坂本龍馬に宛てた書簡の原本が見つかったと発表した。倒幕への決意を促す歴史的価値の高い史料として知られていたが長年所在が分からなかった。

 書簡はタテ約17センチヨコ2・8メートル。大政奉還の約1カ月前の1867(慶応3)年9月4日付で、長崎にいた龍馬に宛てたもの。

 大政奉還を「狂言」、倒幕全体の動きを「大舞台」と表現し、舞台を成功させるよう板垣退助(いたがき・たいすけ)(土佐藩)と西郷隆盛(さいごう・たかもり)(薩摩藩)の協力を強く望む内容。龍馬はこの書簡を機に銃を千丁購入して土佐藩に渡し、その後同藩は倒幕に傾いた。

 書簡の原本は複製が作られた明治29年を最後に確認されていなかったが、同館が昨年、古美術商のカタログに掲載されているのを見つけ、本物と確認した。650万円で購入する予定だという。

 龍馬は自分宛ての手紙をほとんど処分しており、今回見つかったのは7通目。同館は「木戸が読んだ後に焼却を求めたにもかかわらず、手元に残すなど重要性がわかる」としている。