有袋ふじが機能性表示食品に リンゴ生果で全国初 生産者の励み、消費拡大期待 青森 - 産経ニュース

有袋ふじが機能性表示食品に リンゴ生果で全国初 生産者の励み、消費拡大期待 青森

内臓脂肪低減などの機能性を表示したフィルムで販売される有袋ふじ
有袋ふじの機能性と消費拡大に期待感を示すつがる弘前農協の工藤文明組合長
 弘前市のつがる弘前農協(工藤文明組合長)管内で袋をかけて栽培される有袋(ゆうたい)リンゴ「ふじ」が、食品の健康効果を表示できる「機能性表示食品」として消費者庁に受理された。同農協によると、リンゴ生果が機能性表示食品に登録されるのは全国初。4月中旬から「プライムアップル!(ふじ)」の商品名で東京、大阪エリアで販売する。同農協は県産リンゴの消費拡大につながるものと期待を寄せている。(福田徳行)
 同農協は市場開拓による消費拡大や国際競争力の強化、高付加価値化に向け、平成27年4月に施行された機能性表示食品に着目。農業・食品産業技術総合研究機構と弘前大、県産業技術センター、同市などと連携し、2年半の歳月をかけて研究を進めてきた。
 リンゴには中性脂肪の上昇抑制やコレステロールの低下作用などがあるとされる、ポリフェノールの一種「プロシアニジン」が多く含まれている。しかも、同機構が約9千個のリンゴのデータを収集し、機能性を研究したところ、1日当たり110ミリグラムのプロシアニジンを摂取すると内臓脂肪を減らす機能があることが分かった。
 だが、品種や大きさでどの程度違うのか不明だったため、同農協管内で栽培された有袋ふじの大きさや等級ごとにプロシアニジンの含有量を測定。その結果、果皮や果芯を除き300グラム摂取するとプロシアニジン110ミリグラムに該当することが判明した。基準値以上の大きさの有袋ふじを機能性表示食品として同庁に届け出、受理された。
 有袋リンゴは無袋に比べ手間がかかるため、生産量は減少傾向にあり、同農協の昨年産リンゴ取扱数量約287万箱(1箱20キロ)のうち有袋ふじは約14万箱。昨年産は全体的に小玉傾向だったため、プロシアニジン含有量の基準を満たした有袋ふじは約5%にとどまる。このため、1箱5キロ(14玉)で約1千ケースの販売となる見込みだが、工藤組合長は「機能性表示食品として売り出すことで有袋リンゴを見直すきっかけにしたい。生産者の励みにもなり、これを機にリンゴのイメージアップと消費拡大につなげたい」と話す。
 販売に当たり、機能性を表示した鮮度を保つフィルムで1個ずつ包装する。販売店舗や価格は交渉中で、県内での販売も検討。同機構は今後「王林」など他品種でも研究を進めたいとしている。