天然記念物「鬼岩」のくさび撤去 フリークライミング用 岐阜・御嵩町

 
くさび撤去作業が行われた国の天然記念物「鬼岩」=27日午前、岐阜県御嵩町

 平成28年にロッククライミング用のくさびが打ち込まれているのが見つかった岐阜県御嵩町にある国の天然記念物「鬼岩」で、日本フリークライミング協会(川崎市)のメンバーが27日、くさびの撤去作業を行った。

 町職員が立ち会い、メンバー3人は高さ約40~50メートルの巨岩周辺に茂る木につるしたロープを伝いながら、専用の工具で取り除いていった。

 くさびは28年6月に2本、7月に21本が打ち込まれているのが見つかった。御嵩町は、可能な限り岩を損傷しない撤去方法を岐阜県やフリークライミング協会などと協議。今年1月、文化庁に撤去作業の許可を申請し、3月に認められた。完全に引き抜けないくさびは切断し、岩の表面を樹脂で補修した。

 鬼岩のくさびを巡っては、最初に発見された2本を打ち込んだとして、文化財保護法違反容疑でクライミング愛好家の男性会社員が岐阜県警に書類送検され、起訴猶予となった。愛好者の急増を背景に、長野県の名勝にある岩場や石川県の指定天然記念物の岩でも、打ち込まれたくさびが相次いで見つかった。