政府、環境アセスで沖縄県に対抗措置 改正阻止へ数十項目の質問状 宮古島弾薬庫妨害を警戒

 
宮古島への陸上自衛隊配備に向けて工事が始まり、現場では反対派市民らが工事中止を訴えた=20日午前、沖縄県宮古島市(市民提供)

 沖縄県が施設建設に関する環境影響評価(アセスメント)条例の改正を検討している問題で政府が対抗措置に出たことが28日、分かった。第1弾として同日、数十項目にわたる質問状を県に提出した。同県の翁長雄志知事が条例改正で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に加え、宮古島(宮古島市)での陸上自衛隊のミサイル弾薬庫の整備を妨害する意図があるとみて、恣意的な条例改正を阻止する構えだ。

 環境アセスは環境に影響を与える事業で事業者が環境への影響を調査・評価し、環境保全を踏まえた計画を作成することが目的。沖縄県のアセス条例は飛行場やゴルフ場の建設などを例示し、アセスを行う必要のある事業として指定しているが、県は条例改正でアセスが必要な対象に「施行区域20ヘクタール以上の土地の造成を伴う事業」を追加する。

 県は今月上旬、防衛省などに条例改正案を通知する文書を送付し、29日を期限に意見照会を求めた。来月上旬に改正案をまとめ、県議会での可決を経て来年3月に改正条例を公布する予定だ。

 政府は通知文書を受け取った後、首相官邸を中心に対応策を協議し、防衛省を含め政府を挙げて詳細な質問状を県に提出することを決めた。28日に提出した質問に回答があるまで意見提出を留保し、条例改正案のとりまとめを遅らせる。

 政府は改正条例の最初の適用事例として宮古島でのミサイル弾薬庫の整備を遅らせる思惑があると警戒を強めている。宮古島で陸自警備・ミサイル部隊配備に向け駐屯地部分は今月20日に着工し、別の場所に設置する弾薬庫の事業計画も早急に本格化させるが、弾薬庫の施行区域は20ヘクタール以上になる可能性があり、改正条例の適用対象になればアセスで3~5年を浪費する。