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衝撃の1行「やくも車両新製」 最後の国鉄型特急

車体を傾けカーブを走る381系=5月13日午後、岡山県高梁市川面町(高田祐樹撮影)
車体を傾けカーブを走る381系=5月13日午後、岡山県高梁市川面町(高田祐樹撮影)
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 岡山と出雲を結ぶJR西日本の特急「やくも」に来年度末までに、新型車両が導入されることになり、現行の381系車両の引退が近づいている。昭和62年のJR発足から34年。車両の入れ替えが進むなか、国鉄時代から定期運行している全国唯一の特急車両として根強い人気を誇っていた。あいにくのコロナ禍で、運行本数は半減、岡山にも緊急事態宣言が発令されたことで、沿線を訪れることも難しくなったが、引退を前に何とか雄姿を見届けたいと願う鉄道ファンは少なくない。

自然振り子式

 岡山県中部の山間部、高梁市内の踏切。381系が、カン、カン、カン-という警報音とともにやってきた。カーブに入ると、車体を傾け、直線になると姿勢を立て直して走り抜けた。381系は自然振り子式と呼ばれる構造が特徴だ。

 国土の約4分の3を山地が占める日本では、鉄道は山地を縫うように走るしかなく、安定したカーブ走行ができる車両が求められていた。カーブでは遠心力が働くため、列車の速度が遅くなってしまうという課題があったからだ。

 その解決策として、導入されたのが自然振り子式の構造。列車の車体と台車の間に「コロ」と呼ばれるローラーを備え付け、カーブにさしかかると振り子のように遠心力で車体がカーブの内側に傾く。傾くことで重心を内側に移し、スムーズにカーブを走ることができる仕組みだ。

山間部の鉄橋を渡る381系=5月16日午前、岡山県高梁市高倉町(高田祐樹撮影)
山間部の鉄橋を渡る381系=5月16日午前、岡山県高梁市高倉町(高田祐樹撮影)
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 開発されたメカニズムを備えた381系は昭和48年、中央線の名古屋-長野間の特急「しなの」としてデビュー。国内初の自然振り子式営業用車両となった。

 その後、紀勢線の特急「くろしお」や福知山線を経由する新大阪-城崎温泉間の特急「こうのとり」などとしても活躍した。

 しかし、月日の流れとともに新型車両などへの入れ替えが続き、現在、定期運行しているのは、伯備線、岡山-出雲市間で走る「やくも」のみ。381系は旧国鉄型最後の特急となっている。

1行の「引退」発表

 JR西日本が昨年10月に発表した「中期経営計画2022見直し」は鉄道ファンに衝撃を与えた。資料の中に「やくも車両新製」と書かれていたからだ。

 直接の言及はなかったが、ファンの間では現役のやくもである381系が引退と受け止められた。ネット上では「引退前に撮っておきたい」「お疲れさま」「コロナ禍が収束するまでに引退しそう」などと別れを惜しむ言葉が相次いだ。

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