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聖地はレトロ駅舎 スズキ「隼」ライダーが集うローカル鉄道

3代目となるスズキのバイク「隼」のラッピング列車。お披露目ではバイクが伴走した=令和3年4月、鳥取県八頭町
3代目となるスズキのバイク「隼」のラッピング列車。お披露目ではバイクが伴走した=令和3年4月、鳥取県八頭町
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 「ライダーの聖地」とされるローカル線の駅が鳥取県にある。八頭(やず)町から若桜(わかさ)町までを走る第三セクター「若桜鉄道」の隼駅(八頭町)だ。スズキの人気オートバイ「隼(Hayabusa)」と同名の縁。今年の大型連休(GW)中には3代目ラッピング列車の運行も始まった。一方で若桜鉄道は、駅舎やプラットホームなどの鉄道施設が開業以来姿を変えないまま90年が経過しており、一括して国の登録有形文化財となっている。沿線住民の少なさから苦しい経営が続く中、観光誘客にも軸足を置いて生き残りを目指している。

8月8日はハヤブサの日

 GW初日の4月29日、モデルチェンジして発売されたばかりのバイク「隼」の写真でラッピングされた列車が初お目見えし、田園の中を進んだ。線路と並行する車道では、バイク(隼)9台が列車をガードするように走行。そぼ降る雨の中、沿線では地元住民や鉄道マニアがカメラを構え、列車とバイクの競演にシャッターを切っていた。「隼」のラッピング列車は初代が平成28年、2代目が3年後の31年に登場し、今回が3代目だ。

 隼駅は、JR郡家(こおげ)駅(八頭町)から終点の若桜駅まで延長19・2キロの中で、郡家から数えて4番目の駅。そもそもは、20年にバイク雑誌が呼びかけ、「8月8日はハヤブサの日」として隼駅にバイク7台が集まったのが縁の始まりだった。ハヤブサの日は地元の活性化グループ「隼駅を守る会」が主催する「隼駅まつり」となり、徐々に参加台数が増加。令和元年には約2300台、2700人が隼駅周辺に集まる大イベントに成長した。

 若桜鉄道は旧国鉄時代の昭和5年12月1日に若桜線として全線開業したが、車社会の進展や沿線住民の減少とともに乗客が減少し、国鉄が民営化された62年に鳥取県や沿線町などが出資する第三セクター鉄道会社に移行。しかし、赤字が続き平成21年には、線路や駅施設を沿線の若桜、八頭両町が保有し、両町などが出資した若桜鉄道株式会社が運行する公有民営方式に転換した。

昭和初期の姿とどめる

 「新型コロナで遠出ができないので、子供たちを若桜鉄道に乗せてあげようと思って。鉄道自体が(登録)文化財だと聞いたので。古里探訪です」。快晴に恵まれた5月3日、満員となった若桜鉄道の新型車両「若桜」は、乗り入れしているJR鳥取駅を出発。家族で乗車した鳥取市の30代女性は乗客の多さに驚きながら、鳥取-若桜間片道約50分間の鉄道の旅に期待を寄せた。車内では手軽なレジャーを楽しむ住民や鉄道マニアらが、カラフルなシートと明るい内装の車両の乗り心地を満喫しながら、のどかな田園風景を楽しんでいた。

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