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契約家庭が慌てた新電力の弱点 需給逼迫で料金高騰の脆さ

 家庭用を含む電力小売りが全面自由化されてから4月で5年を迎えた。大手電力会社が事実上独占していた状況から、他業種からの参入が相次ぎ、消費者が電力会社を選べるように変わった。市場から安価に電力を調達する新電力会社は価格攻勢を仕掛けており、顧客争奪戦で大手電力会社は守勢に立たされる。ただ、新電力は電力逼迫(ひっぱく)時に価格が高騰するという課題も浮き彫りになっている。(岡本祐大)

安価で調達、700社参入

 「発電設備を持つ事業者は本当に苦しい。対抗のしようがない」

 関西電力幹部は昨年秋、うめくように胸の内を明かした。かつては存在しなかった競争環境のもとで、新電力会社が低価格を武器に関電の顧客を切り崩していたからだ。

 電力の自由化が始まったのは平成12年。それまで首都圏なら東京電力、関西なら関電など、大手電力以外に認められなかった電力小売りに新規参入が認められた。大規模工場やオフィスから始まった規制緩和は段階的に進み、28年4月には家庭用電力の小売りが始まり全面自由化が実現した。

 新電力会社はいまや全国で約700社。電気料金比較サイトを運営する「エネチェンジ」によると、関電管内で家庭用電力販売を手掛けるのは、少なくとも40社を超えるという。

 関電管内では28年4月時点で、新電力のシェアは販売電力量ベースで7・8%しかなかった。しかし、新電力への契約切り替えは人口の多い都市部を中心に進んだ。令和2年12月時点では22・7%となり、東電管内(27・2%)とともに全国平均(20%)を上回る激戦地となっている。

 新電力の多くは大手電力のように自前の大規模発電所を持たず、大手電力が余った電力を販売する「日本卸電力取引所(JEPX)」から調達する。市場価格は需給で変動するため、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及で多くの余剰電力が供給されると、安価に仕入れることができる仕組みだ。

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