PR

ニュース プレミアム

介護を受けた縄文人 「ポリオ」に異説 解明進む世界遺産候補

野生生物の宝庫、噴火湾を望む「入江貝塚」。ユネスコ世界遺産候補「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つ=北海道洞爺湖町(寺田理恵撮影)
野生生物の宝庫、噴火湾を望む「入江貝塚」。ユネスコ世界遺産候補「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産の一つ=北海道洞爺湖町(寺田理恵撮影)
その他の写真を見る(2/5枚)

 ここでは竪穴住居や、大規模な3つの貝塚とその中に形成された墓などが出土している。貝塚は5000~4000年前の縄文前期から後期にかけてつくられ、墓が設けられていたことから「神聖な場」だったとみられている。

 煮炊きに使われたとされる土器や釣り針などの道具類のほか、新潟県のヒスイや北海道にいないイノシシの牙を人の歯型に彫ったアクセサリーなど、本州との往来を示す証拠も出土している。しかし、解明されていない部分もある。

展示施設に2つの説

 ポリオにかかったとされる人骨は、昭和42年頃に入江貝塚から出土した人骨の一つ。縄文時代の助け合いの精神を示す物証として知られてきた。

 町教委によると、頭の大きさに比べて手足の骨が極端に細く、寝たきりの状態で20歳頃まで成長したと考えられてきた。頭が細いことから女性とみられていたが、国立科学博物館の研究者による近年のDNA分析で男性と判明し、男性に多い筋ジストロフィーの可能性も指摘されているという。

 「寝たきりの状態になった原因として、考えられる病気の一つがポリオ。一方で、DNAを調べた研究者によって男性であることが分かり、筋ジストロフィーの可能性が高くなっているが、いずれも決定的な証拠はない」と澤野さん。

 縄文遺跡群は7月に行われる世界遺産の登録審議に向け、事前審査を担う諮問機関による登録の可否の勧告が5月にも出される。町教委は休館中の出土品展示施設「入江・高砂貝塚館」に講演会などができるスペースを増設し、6月上旬にリニューアルオープンする予定だ。「今後はポリオと筋ジストロフィーの両方の説を紹介したい」としている。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ