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【深層リポート】富士山に“入山税”導入へ 登山マナー向上へ講習義務化も

登山者から入山料を税金で徴収する方向で検討が進む富士山=2月(田中万紀撮影)
登山者から入山料を税金で徴収する方向で検討が進む富士山=2月(田中万紀撮影)
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 静岡、山梨両県は、任意で集めている富士山保全協力金(入山料)について、将来的に税金として徴収する方針を固めた。登山者に事前の予約や講習受講、装備の確認といった立ち入り条件も新たに設定する。昨夏は新型コロナウイルス感染防止のため史上初めて閉山された富士山だが、両県は今夏、通常通りの山開きを目指している。そうなると懸念されるのが、登山マナーや無謀な登山。“入山税”導入には、マナー向上や危険な登山の抑制といった意図もうかがえる。 

不公平感を解消

 「制度に課題は多いが、検討の方向性として、この案で進めていくということでよろしいですね」

 3月15日。静岡県庁と山梨県庁などをオンラインで結んで開かれた「富士山世界文化遺産協議会」の作業部会で、“富士山入山税”導入を目指す骨子案が承認された。

 5合目より先に立ち入る登山者を対象に、一定の条件を課したうえで「法定外目的税」として入山料を徴収する。集めた税金は、環境保全や登山者の安全対策、世界遺産としての「普遍的価値」の情報発信に使われる。導入時期や金額は未定とされた。

 富士山では平成26年以降、登山者から1人1千円を集めているが、あくまで任意。令和元年には静岡県側で約5750万円が集まったものの、協力したのは登山者の約67%だった。税金化の議論は、進んで協力する人と支払わない人との間に不公平感があるとして制度見直しが急がれていた、という背景がある。

 ただ、税金は対象者全員からくまなく徴収することが原則。徴収漏れの防止策は欠かせない。両県は今後、全員に確実に納めてもらう工夫や、徴収漏れが起きた場合の対応についても検討する。

弾丸登山の抑制も

 入山料の税金化に加えて両県は、登山者に一定の条件を課していくことでも一致した。5合目から山頂に向かう人を対象に、装備の確認▽山小屋の事前予約▽安全な登山や環境保護についての事前講習受講-などを義務付ける方向で検討している。登山の安全確保と環境保全のため、登山道入り口などで入山料徴収と立ち入り条件の確認を同時に行うことを想定している。

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