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海保が一度に200キロ超押収…覚醒剤の「南ア」ルート急浮上 アフガン産の受け皿か

海上保安庁などが昨年、横浜港で押収した南アフリカ発の覚醒剤。総重量は計237キロに及んだ=海保の発表資料より
海上保安庁などが昨年、横浜港で押収した南アフリカ発の覚醒剤。総重量は計237キロに及んだ=海保の発表資料より
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 日本に密輸される覚醒剤の「供給源」として南アフリカが急浮上している。これまで中国や東南アジア、南米からが主流だったが、海上保安庁などが昨年、南アから持ち込まれた例年の10倍にあたる237キロの覚醒剤を一度に押収した。南アには元々、西アフリカから覚醒剤が流れ込んでいたが、最近では中東からも流入しているとみられる。関係機関は、密売組織が末端価格の高い日本に対し「南ア発」で攻勢を強めている可能性もあるとみて、警戒を強めている。(荒船清太)

末端価格152億円

 昨年9月。南ア東部の港町・ダーバンを出航し、中国経由で横浜港に届いた工作機械の中から、白い結晶が詰まった大量の透明な袋を、横浜税関の職員が発見した。成分を調べた結果、中身はすべて覚醒剤と判明。押収量は237キロ、末端価格は約152億円にのぼった。

 昨年1年間に一度に押収された量としては、昨年1月にカナダからの船便から見つかった244キロに次ぐ規模。横浜税関は海保や神奈川県警などと連携して荷物を受け取ったイスラエル国籍の男2人を逮捕し、今も捜査を継続している。

 財務省関税局によると、南アからの覚醒剤の押収量は、2016(平成28)年からの4年間は年2~22キロで推移。国内の覚醒剤の年間押収量(1千~2千キロ)の数%に過ぎない。

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国際移動の制限で航空便の往来が減り、空路での密輸は激減しているが、洋上取引は新型コロナの影響が比較的少ないとされる。総押収量が減る中での「大型案件」に、捜査関係者は「なぜ南アから来たのか。捕捉できずに入り込んでいる覚醒剤が、ほかにもなければいいが…」と漏らした。

現地では若年層に…

 南アでは覚醒剤の乱用が社会問題化している。国連薬物犯罪事務所によると、アフリカ大陸ではナイジェリアなどの西アフリカの国際犯罪組織が暗躍。南アで流通する覚醒剤はこのルートで、2007年に13キロだった国内押収量が09年は37キロとなり、12年は347キロと10倍近くになった。18年は113キロと減ったが、依然、高水準だ。

 米ワシントン大学が16年に発表したアンケートによれば、特に乱用が問題となっているケープタウン西部では、14歳前後の1万人のうち5%が覚醒剤の経験が「ある」と回答。その半数近くが「1週間前にも使用した」と証言したという。

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