PR

ニュース プレミアム

JR東日本が新潟・湯沢町で“鉄道わさび”に挑戦 一石三鳥を狙う

トンネル湧水を使ったわさび栽培の実証実験=新潟県湯沢町のガーラ湯沢スキー場(本田賢一撮影)
トンネル湧水を使ったわさび栽培の実証実験=新潟県湯沢町のガーラ湯沢スキー場(本田賢一撮影)
その他の写真を見る(2/2枚)

栽培は手間いらず

 栽培設備はガーラ湯沢の駐車場の一角にある。栽培実務を担当するガーラ湯沢営業課の石井由紀江課長は「肥料などは不要なので栽培にほとんど手はかかりません。購入した苗を植えたあとはほぼ毎日、水温をチェックし、枯れ葉などが流れ込んでいたら水質低下を防ぐため取り除くだけ。わさびは水流で育てるので何より水が大事です」と話す。

 栽培に最適な水温は12度程度で、この温度付近だと根がしっかりしたわさびができるとされる。栽培設備の湧き水の水温は夏が16度で、冬が10度ほどという。

 昨年12月18日に試験的に収穫。ガーラ湯沢内の和食レストランで、刺し身定食にすりおろしたわさびと葉・茎のしょうゆ漬けを提供したところ「新鮮でとてもおいしいとお客さまから好評だった」(石井さん)。

生育環境悪化で半減

 国立環境研究所が運営するデータベース、気候変動適応情報プラットフォームによると、「冷涼な気候を好むわさびの栽培には水温が極めて重要で、(気候変動の影響で)水温が上昇するとわさびの生育に悪影響を与える」とされる。

 林野庁の特用林産物生産統計調査をみると、わさびの国内生産量(水栽培と畑栽培の合計)は、平成17年の年間4615トンから令和元年には同1973トンと半分以下に減少している。わさび田の水温が気候変動に伴って上昇し、干魃(かんばつ)傾向が深刻化するなど生育環境が年々悪化しているとされる。

 JR東日本スタートアップは「最終的には、わさびを地域の名産品に育てて産業化し、地域活性化に結び付けることができれば」(阿久津さん)という。実現すれば、鉄道わさびの魅力に誘発され、新幹線などで湯沢町周辺を訪れる人やスキー客の増加につながる可能性もある。

 JR東は“鉄道わさび”で、新たな収益源の確保と地域活性化、国内生産への貢献という“一石三鳥”を狙う。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ