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【通崎好みつれづれ】京菓子処 一文の味わい

「鍵長」を守る田中三喜男さん、喜久子さんと娘婿の中村一夫さん親子(左から)=京都市下京区(渡辺恭晃撮影)
「鍵長」を守る田中三喜男さん、喜久子さんと娘婿の中村一夫さん親子(左から)=京都市下京区(渡辺恭晃撮影)
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 少し前からわが家のポストに投函(とうかん)される菓子屋のチラシが気になっていた。商品紹介に添えられたコラムがなんとも味わい深いのだ。

 コラムに誘われ、京菓子処「鍵長」(京都市下京区)に出かけてみた。

 執筆者は、田中喜久子さん(79)。鍵長は、喜久子さんの父・半次郎さんが昭和21年に創業した。喜久子さんは、若手職人の中で一番腕の立つ三喜男さん(81)と結婚。三喜男さんは工芸菓子にも卓抜した技能を有し、平成14年、菓子のオリンピックといわれる全国菓子大博覧会「名誉総裁賞」をはじめ数々の賞を受賞している。夫妻は、自分たちの代で店を畳むつもりだったが、娘婿・中村一夫さん(51)が鍵長の味に魅せられ、跡継ぎに名乗りを上げる。

 一夫さんは、37歳で結婚するまで宝石の制作や修理の仕事をしていた。机の上での繊細な作業から、時には重さ30キロの砂糖を運ぶ肉体労働も要求される菓子職人への大転身となった。

 さて、そのチラシのはじまりは平成2年にさかのぼる。店舗新装記念セールが好評で、以後毎月セールの日を設けることにした。広告に経費をかけず、その分お客さまに還元したいと、チラシを千枚手作りし、早朝自らご近所に配る。最近わが家もルートに入ったようだ。

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