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【日本語メモ】旧正月頃に咲くヒカンザクラ

 令和3(2021)年が始まりました。新型コロナウイルスの感染状況から目が離せない状態が続いています。令和3年は、7月には1年延期されている東京五輪、秋までには衆院選挙が想定されています。自国でのオリンピックは、他国開催よりはるかに手厚く報じることになるでしょう。この2つのニュースは、校閲部にとっても大規模な作業であり、大忙しとなることは確実。それでも五輪・パラリンピックが中止になるよりは、開催されることを望んで、そのときを待ちたいと思います。

(1)沖縄県で、観測史上最も早くヒガンザクラが開花した。

 ヒガンザクラとヒカンザクラは別種です。ヒガンザクラは日本の中西部に多く見られます。ソメイヨシノよりも開花時期が早く、3月の春の彼岸の頃に淡紅色の花を咲かせます。なので、漢字にすると彼岸桜となります。一方、ヒカンザクラは1~2月頃、葉が出る前に、緋紅色で鐘状の五弁花が垂れ下がって咲きます。漢字では緋寒桜となります。寒中に咲く緋色のサクラであることが類推できます。沖縄、台湾や中国南部に自生します。

 この例文の基になった記事は1月に掲載されたので、明らかに「ヒカンザクラ」のことです。2021年は1月4日に那覇市で開花したというニュースを見かけました。平年より14日早いそうです。

(正解例)観測史上最も早くヒカンザクラが開花した。

(2)収穫した作物が「最優秀」の烙印(らくいん)を押された。

 烙印(らくいん)とは「焼いて物に押す金属製の印。器具や動物に押し、所有者名などを表記した。また刑罰として額などに押した焼き印」(日本語大辞典)のことです。額に熱い金属で印をつけるなんて、想像しただけで痛そうです。よって「烙印を押される」とは「消すことのできない不名誉の評判をとる」(同)ことで、良い意味では使われません。

 一方、「太鼓判」は「(1)大きなはんこ」のことで、転じて「(2)間違いないとの保証」(同)の意味合いができました。この例文では、高評価を得たことを表現したいので「太鼓判」が正解です。

(正解例)収穫した作物が「最優秀」の太鼓判を押された。

(3)吉良家は幕府の儀式・典例をつかさどる役職だった。

 「典礼」は広辞苑によると「(1)定まった儀式。儀礼。(2)儀式をつかさどる役」。校閲的には「典礼」と「典例」との誤変換に要注意です。「典例」はよりどころとなる先例、故実を表します。さらに同音異義語で「典令」も。これは法律や命令のことです。ちなみに、「吉良家」が出てくることから、この例文は、12月14日の赤穂四十七士討ち入りに関係した記事が基になっていることがみてとれます。

(正解例)吉良家は幕府の儀式・典礼をつかさどる役職だった。

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